恋情ロマンチック

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こっちって指されたのは大ちゃんのベッド。
酔いが回ってても、それはさすがにって理性が働く。
こういう時、可愛い女の子は喜んで行くのかな。




「大丈夫、」


大「なぁんでよ。狭いじゃん。」


「……………大ちゃんはどうするの？」


大「ベッド使うよ？床狭いし、痛えもん。」


「私、こっちでいいよ。」


大「だーめ。ほら、」




さっき掴まれた手首が再び掴まれ、ベッドまで連れてかれる。
もう大ちゃんの言う通りにするしかない。
こんなんならもっとお酒飲んじゃえば良かった。




大「落っこちたら困るから、A壁側ね。」


「うん、」




どうしたら良いのかわからなくて、とりあえず壁側を向いて寝転ぶ。
すぐ後にベッドが沈んで大ちゃんも寝転んだ。
背中から直で感じる温もり。




大「そっち？笑」


「だって。どっち向くのが正解かわかんないもん。」


大「じゃあ、こっち。」




こっち、って肩をクイッと押されて大ちゃんと向き合う体制になった。
顔が近くて、思わず下を向く。
シングルベッドだからくっつくしかなくて。
好きな人の匂いと温もりに包まれて、心臓おかしくなりそう。




いつもこんな風に女の子の事、抱き寄せてるの？
一つ一つの行動にさっきからずっとヤキモチ妬いてる。




そんなの知らない大ちゃんが頭を撫でてくるから、またきゅんとしちゃう。
お酒のせいなのか、頭を撫でられてる気持ち良さなのか。
ドキドキしてるはずなのに、どんどん睡魔が襲ってくる。




大「眠いっしょ？」


「んー、……………」


大「うん、眠いな？」


「…………うん、」


大「おやすみ。」




心地良くて、いつの間にか眠りに落ちてた。
そのままふわっと抱き寄せて、頭にちゅってしてくれてただなんて。

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