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「げ、休講…。」
講義が始まる前に確認した大学のwebシステムに表示された休講情報。
1コマ暇になっちゃったなぁ。
どうするか悩んで、この前の空き時間に大ちゃんと過ごした3階に行く事にした。
授業中ともあり、チラホラ人がいるけどいつもより少ない。
窓際には見覚えのある後ろ姿。
近づいてみると。
「やっぱり、いのちゃんだ。」
伊「Aじゃん。あれ?授業は?」
「休講になっちゃったの。」
伊「俺も。」
「レポート?」
伊「そ。せっかくパソコン持ってきたから書いちゃおうと思ってさ。」
どうやら彼も休講になってしまったらしい。
隣の椅子を引いて、座りなよって促してくれたのでお邪魔する事にした。
「いのちゃん、本当は真面目だし頭良いもんね。」
伊「本当はって何だよ。いつも真面目じゃん。」
「発言が不真面目なの。」
伊「ひどいなー。慧くん泣いちゃうっ。」
肩を震わせながら特徴的な笑い方をするいのちゃん。
そういう所だってば。
せっかく真面目にやってるし、私も隣でテストの勉強しよう。
お互いあまり話さず静かな時間を過ごしていると、レポートがひと段落したのか外をぼーっと見始めた。
伊「見て見て。あいつ変な格好。」
「失礼でしょ、って本当だ。」
伊「奇抜すぎ。おもしれー。」
しばらく外の様子を眺めてたいのちゃんは誰かを見つけたらしい。
また変わった人でも見つけたのかな、と思ってたけど。
伊「あっ。」
「なに?面白い人でもいた?」
伊「んーん。」
視線の先にはお人形さんみたいに可愛い女の子がいる。
ふわふわとして目を引く程の可愛さ。
いのちゃん、ああいう子が好きなんだ。
「うわっ。あの子すっごい可愛い。」
伊「……………あの子ね、大ちゃんのお気に入り子。」
「……………………へぇ、そうなんだ。」
伊「噂をすれば。」
女の子の顔が明るくなって駆け寄って行き、腕に絡み付いた人は大ちゃんで。
にこにこ笑って満更でもなさそうな顔。
可愛いもんね、その子。
「………………ふーん、」
女の子が友達に何かを告げ手を振ると、そのまま大ちゃんと2人で去って行く。
胸が痛くて、いのちゃんに悟られないように視線をノートに移した。
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ここ(プロフ) - いくさん» いい所を持ってくんですよねえ、大ちゃんは。移行完了したので続きもぜひっ☆お待ちしてます! (2020年3月12日 20時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - ステキなタイミングで大ちゃん出てきた!!続きが楽しみです。 (2020年3月10日 19時) (レス) id: bf142477e0 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - きっちょむさん» わーい!きっちょむさんがキュンキュンしてくれてるー!またモヤモヤもありますが、きゅんきゅんも待ってるので♪ (2020年2月16日 18時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
きっちょむ(プロフ) - ここさーん!キュンキュンが止まらないですよー!!更新が楽しみです♪ (2020年2月16日 17時) (レス) id: 1ef3c32ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - Suzunecoさん» 嬉しいですー!ありがとうございます♪気持ちが行ったり来たりで忙しいですよね(^_^*)また見に来てください♪ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ここ | 作成日時:2020年1月18日 17時