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藍沢side
気が付くと知らない場所にいた。
病院に戻ろうと思うもののここに来るまでの記憶がなくてどの道から来たのかも分からない。
現在地を確認して地図を見ながら帰ろうと思うもののスマホもPHSも持っていない。
財布も持っていないため連絡手段は一切ない。
それどころか一銭ももっていなければ公共の交通機関を利用することすらできない。
交番かなにかを探して事情を説明して助けてもらうか…
このままここにいて翔北の奴らが捜してくれるのを待つか…
なんて考えるものの交番に頼るという前者は絶望的。
俺のいる場所は住宅が立ち並ぶ場所。
交番は見当たらない。
がむしゃらに歩いて道に迷えばそれもそれで困る。
いろいろ考えると結局どれも行動に移せず突っ立っていると「藍沢!」という聞きなれた声がした。
________
藤川side
藍沢が見つかるか不安そうにしていたはるかに強がるようなことを言ったけど俺だって本当は藍沢が見つかるかどうか不安で仕方なかった。
けど探し続けると青いスクラブを来た人が立っているのが見えてそれは正真正銘藍沢だった。
「藍沢!」そう呼んで藍沢が突っ立っってた場所の近くに車を止めた。
藤川「やっと見つけた……」
冴島「よかった……」
そう呟くはるかの顔はさっきまでの切羽詰まった表情はみじんも感じられない。
藍沢を車に乗せて翔北まで戻る間にはるかはみんなに連絡をしてくれていて翔北に戻ると入口に白石と緋山が待っていた。
緋山「藍沢どこにいたの?」
藤川「全然縁もゆかりもないような住宅が立ち並んでるところ。○○町ってとこ」
白石「恐れてたことが起こったね……」
藤川「あぁ」
そんな会話をしながら主人格の状態の藍沢と医局へ戻った。
白石が藍沢が解離性健忘を起こしたことを精神科の二宮先生に連絡しておいてくれたらしく医局には二宮先生もいる。
藍沢が自分の席に戻ったことを確認して藍沢はフェローたちが事情を知って見ておいてくれることになったため俺たちは二宮先生とこれからの事を打ち合わせた。
二宮「解離性健忘ですか……」
藍沢の今までの経緯を話すとそう呟いた二宮先生。
冴島「多重人格の事は藍沢先生本人に打ち明けるべきなんでしょうか?」
二宮「本人は人格が後退している間の記憶がないことを不審に思いだすと思います。本人が気づくのは時間の問題でしょうから早めに打ち明けるのがいいかもしれません」
そう言う二宮先生の言葉を信じて藍沢には多重人格のことを話すことにした。
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明日香 - RULIさん» わかりました。コメントありがとうございます。なるべく希望に沿えるよう頑張って書かせていただきます。これからもよろしくお願いします! (2019年5月28日 21時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
RULI - 遅くなってすみません。雪村先生がいいです! (2019年5月25日 9時) (レス) id: 8fa7ebfbfe (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 愛美さん» 感想ありがとうございます!楽しんでいただけたなら嬉しいです。これからも更新頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年5月19日 18時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
愛美 - リクエストした藍沢先生が甘えるお話を書いてくださりありがとうございます!!読みながら想像して悶えてました笑 これからも楽しみにしてます!! (2019年5月19日 16時) (レス) id: 9661795347 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - RULIさん» お返事ありがとうございます!黒田先生か白石先生ですね!頑張って書かせていただきます。誰かを庇うとのことでリクエストをいただいていたのですが、誰を庇うとか指定はありますか? (2019年5月18日 21時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
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