コードブルー original

コード３４ ページ42

上平side

だいぶ大量の石だのなんだのを背中に受け、三十路前のおばはんにはキツイです。

なんてね。

よし、冗談は言える。

「ったあ。うわ、すごい。」

起き上がって周りを見るとさっきよりも悲惨な光景。

そういえば、男の子。

「･･･大丈夫？」

幸いなんともないようで。

ほっと胸をなでおろしたのもつかの間。

男の子「ひぇ〜〜ん」

大声で泣き出す男の子。

何かと見れば。

「あらら。ひざ、擦りむいちゃったね〜。だーいじょぶだいじょうぶ。これくらい、、、、、、ほら！」

擦りむいた膝にガーゼを当てて、処置をする。

しかし未だに泣き止まないので、

「君はさ、お名前、なんて言うの？」

話題を変えて見る。

男の子「･･････翔」

「翔くんかぁ。いい名前じゃん！足、速そう！」

翔「そんなことないもん…」

「え〜、速そうに見えるよ〜！」

翔「･･････」

急に黙ってしまった翔くんに声をかけようとする前に、翔くんが口を開く。

翔「せんせい、だいじょうぶなの？」

「･･････ん？なんのこと？」

翔「ここ、ちがいっぱいでてる。」

そういって腕を指さされる。

見ると、

「おー、、、」

崩落の際に切れたのであろう、だいぶ縦に長く腕が切れている。

いやー、ざっくりいったねぇ。

「っ…！」

そしてよくある、気づくとめっちゃ痛いやつ。

心配そうに私を見つめる翔くん。

「っあー、、大丈夫！ぜんっぜん痛くないから！」

翔「･･･ほんと？」

「ほんとほんと！」

翔「そっか」

なんとか無理矢理の笑顔攻撃がきいたのか、ほっとした顔を見せる翔くん。

「･･･あ、すみません。この子、危ないので上、連れていってもらっていいですか？」

ちょうど近くに救助隊員がいたため、本日二回目のお願いをする。

救助隊「わかりました！」

次戻ってきちゃダメだぞ〜。

そんな念を送りながら見送り、さて、自分どうしよう。

はぁ、とため息をつきながら頭に手をやる。

時間がたてば麻痺して痛みはなくなるであろうが、

とりあえず、どうしたもんかと考えていると、

白石「聞こえる？聞こえたら応答してください…！」

恵ちゃんの声。

その声に応答しようとレシーバーに手を伸ばして異変に気づく。

手のひらに付いているはずのない血。

怪我をしている腕は反対。

ということは、なんだ？

･･････まさか。

もう一度、頭に手をやる。

手を見ると、、。

「っなん、ちゅ、こっちゃ」

どうやら出血源は頭らしい。

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