──恋愛も無気力みたいで──【国見英】

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「…ほんとに、国見くん乗らなくていいの？」

「うん。二口が乗るとこ見たいから」



二口は少し不安そうな顔で、メリーゴーランドの馬に跨る。

……うん、すごい似合ってる。
…可愛いけど……やっぱり小学生っぽい。

棒にずっとしがみつきながらメリーゴーランドに乗ってる二口は、可愛かった。



「…どうだった？」

「ふ…ふふ……」



俺の元に駆け寄る二口に、思わず笑いをこらえきれなかった。



「え？なんで笑ってるの？」

「…だって、すごいメリーゴーランドと二口が似合ってたから」



俺がそう笑うと、二口は顔を赤くする。



「…二口？」

「えっ、あっ…いや、国見くん笑うの珍しいと思って」

「え？俺そんなに笑わない？」



なんかそれはそれでショックだ。

でも、それだけ二口に笑顔を見せてないってことか。



「うん…私の知ってる国見くんは、いつも無表情のクールな国見くんだから」

「ふーん…」



無表情、ね。

今まで中学から二口と一緒だったのに、なんだかあまりお互いのことを知らなかったのかもしれない。


……俺がもっと二口と話していれば、よかったのかな。

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