♯ ページ20
涙が溢れそうになっている山田の目元に手の袖を当ててやる。
涼「んん…なに、」
雄「あー、まつ毛付いてた」
泣いてないもんなお前。
袖はしっかり濡れていた。
そうこうしているうちに有岡くんの番になって、俺の名前も呼ばれて。
涼「えっ…行っちゃうの？」
雄「呼ばれたし…」
涼「俺も行っちゃダメ？」
え？俺も行っていい…って、一緒にってこと？
え、一緒に診察室行くの？
雄「え、と…大丈夫だと思うけど」
涼「雄也の見て、イメトレして、そんで俺の番の時は雄也付いててね」
雄「ああ、いいけど」
いいけどさ、俺の見てイメトレって大丈夫か？
ただでさえやる前からガタガタ震えてんのにイメトレなんてしたら恐怖増すんじゃないの？
言葉に出す前に、もう一度俺の名前が呼ばれてしまい慌てて診察室に入ることになった。
山田は俺の背中にぴったりと引っついて付いてきた
.
「はい、�睫擇気鷭�わりね。30分ほど待機しててください。具合が悪くなったりしたらすぐお知らせください」
俺の番はすぐに終わった。
針を刺す痛みは一瞬。
結構緊張したけど終わってしまえば、そうでも無かったなっていう感想。
「次、山田くんでいいかな？」
注射を打ってくれる人は奇跡的にいつもお世話になっている先生で、山田には見えないように針の準備をしてくれている。
涼「……」
雄「…えと、大丈夫？」
小さく頷いた山田。
先生の前に座って拳をぐっと握っている。
「袖捲るよー、消毒するよー、これ痛くないからねー」
先生は手早い動きで、シャツを肩まで捲った。
「山田くん、寝転んだほうがいいかもね」
山田の顔を覗き込むと、目が虚ろで少し上を向いていた。
……………意識失いかけてね？え！？
雄「や、山田っ？」
山田の顔の前で手を振ると、少しだけ目が動いた。
涼「…あ、だいじょうぶ…、いっぱいれんしゅうしたから、今なら俺いける気がする…」
練習ってなに！？イメトレか！？
イメトレはやめとけって言っただろ！
あ！言ってない！
緊張でガチガチだった体は今度は力が入らなくなっているようで、支えながらベッドに案内する。
席を外していた先生がタオル片手に戻ってきて、山田の目元にタオルを当てた。
「目隠すよー、気持いでしょ？リラックスね」
息をするたびにべこべこと動く胸元を優しく叩き、柔らかい声色で話しかける先生。
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みあ - 涼介可愛い♡めちゃくちゃいいお話ですね！ (2022年6月26日 14時) (
レス) @page22 id: 62c68153f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイノア・リカ(プロフ) - ssfkさん» こんにちは！いつもありがとうございます(o^^o)リクエストについてですが現在リクエストは受付停止中となっております。たまにTwitter経由で質問箱にて題材を募集していますが、そちらも現在停止しておりますm(_ _)m (2022年1月22日 13時) (レス) id: 53f4eb9b9d (このIDを非表示/違反報告)
ssfk(プロフ) - いつも楽しく拝見していますがリクエストは募集されていますか？ (2022年1月19日 23時) (レス) @page10 id: fa29755135 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アイノア・リカ
| 作成日時：2022年1月16日 19時
