＿＿夏の夜 3 ページ11
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s side
本当はもっと前から気づいていた。
自分の気持ちも、智くんの気持ちも。
だけど、見ないふりしてた。
彼と真正面に向き合うのが怖かったから。
この心地よい距離感が壊れるのが嫌だったから。
そう言えば、見前はいいだろう。
だが本音を言ってしまえば、この心の特別の感情を認めてしまったら、後戻りができないと分かっていたから。
自分の中で区切りをつけることで、彼との未来に封をしたつもりだった。
でも、智くんに誘われると嬉しくなって会いたくなって、求められていることに舞い上がって、断ることなんてできなかった。
会うたびに好きは大きくなって、話すたびに鼓動は高らかに音を立てる。
その心のときめきに答えなんて、言わずもがな分かるほどに彼への好きは日に日に増えていった。
今日の花火の誘いも、智くんに会いたい一心で来た。
それ以上でも以下でもなく、心がそう望んでいた。
「甘えていいの？」
「もちろん。」
あの日、封をしたはずの気持ちを解放して
思いっきり抱きつけば、優しい手が背中に回る。
「翔くん、大胆。」
「だって、我慢してただもん。」
「んふふ、可愛いからいいけど。」
耳元で落ち着く声がして
とくとくと脈打つ智くんの音が聞こえる。
どんな顔をしているのか気になって、顔を上げると
こちらをじっと見つめる目があった。
「なに、？」
澄んだ目の色に吸い込まれそうになって、落ち着かない。
「夢みたいだなって。」
「… 俺もそう思う。」
あの時、こんな日が来るだなんて思っていなかった。無理だよなって諦めて、どちらともなく触れずに消化したはずの想い。
だけど、簡単には消えなくて、智くんの姿を見てしまえば、存在を感じてしまえば、すぐ思い出してしまうから。
ずっと心の片隅に置いていたときめきが
今、盛大に顔を出し始める。
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もふ(プロフ) - きよさん» きよさん、読んでくださりありがとうございます！書きたい時に書いて、ゆっくりお話を進めています。待ってくださっていることがとても心強いです。期待に添えるようなお話作り、頑張ります(´｀*) (6月13日 23時) (
レス) id: aa998b0cca (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - もふさん、お久しぶりです。もふさんの紡ぐ優しく甘いお話しが読めて嬉しいです。繰り返し読んで待っていますので、もふさんのペースで無理することのないようにしてください。 (2023年4月28日 5時) (レス) @page18 id: dcaa28dbe3 (このIDを非表示/違反報告)
もふ(プロフ) - tubinさん» tubinさん、初めまして。お気持ちは非常に嬉しいのですが、私は占いツークルにてお友達は募集していません。お話を投稿しているだけの作者です。なので大変申し訳ないのですが、お気持ちだけをいただきます。本当にすみません。 (2021年11月1日 18時) (レス) id: 8ef6cca80b (このIDを非表示/違反報告)
もふ(プロフ) - きよさん» 再開をお待ちいただき、ありがとうございます。心新たに大好きなふたりをここに残していこうと思います。今回は私の中での恋愛の理想も入れつつ、ふたりの恋路を描いていきます。続きを楽しみにしていただけたら、嬉しいです。 (2021年11月1日 18時) (レス) id: 8ef6cca80b (このIDを非表示/違反報告)
tubin - 急ですみません！ よかったらお友達になってくれませんか？ (2021年11月1日 17時) (レス) id: 66420358c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふ
| 作成日時：2021年10月31日 20時
