和くんのやきもち【最後の恋は貴女と・番外編】

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・



リビングのドアの前に呆然と立つ俺


この事態が理解出来ない


．



ちょっと待って…

頭ん中整理して…




あーもうー無理！！

帰えっていいですかね

．



寝室のドアの向こうを想像したら、胸が締め付けられて、苦しくなってきんですけど。

．



あのドアの向こうで、俺の女が浮気してるみたいなんですって、


ありえます？


こんな時って、人間我を忘れて焦って怒鳴りながら踏み込むってのが、ドラマとかの鉄板なんだけど、イザ自分の身に降りかかってきたら、意外と足って動かないもんなんだ



なんてね…


変に冷静に自分を分析してる

．



確かに…

確かに仕事が忙しくって、
二週間程連絡しなかったの俺ですよ


メールの返事も返してません


いや、悪いとは思ってたよ


．


だけどさ…




会いたかったよ

俺だって、会いたかったんだよ

だから、今日来たんでしょ

．



いったいどんな奴なんだよ！！



本当はこのまま静かに
フェイドアウトしたい気分


．



でもさ、
見たいじゃん。
どんな奴か、知りたいじゃん！！


俺よりいい男なら、諦められるかもだけど、
とんでもねー奴だったら悔しいでしょ。！！。




はぁー



女々しいか、俺。


自業自得って奴か…。



やっぱ、帰ろ…


俺、そんなに心臓強くねーし。



クルッと回れ右して、
そーっと帰ろうと玄関に向かったら


．



カチャリ…


リビングのドアが開く音が聞こえた



・

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