幼馴染みに付いた虫［ 黄 × 青 × 緑 ］

《お出掛け》 ページ12

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「たっちょん！亮！見てこの服！めっちゃ可愛ない！？」


「え？あー…ええん、ちゃう？」


「めっちゃ可愛いやん！絶対 章大に似合うわ〜」




……まじか。


薄々感じてはおったけど、章ちゃんの趣味ってわからへん。


昔からちょっと変わったもん好きやなーって思っとったけど、こっち出てきて更にぶっ飛んでしもうてるやん。


大倉とか、章ちゃんが自分に服あてる度に目ハートにして肯定したりこっちの方がええんちゃうとか新たなん取ってきてノリノリで提案してるし。


俺ちょっと付いて行かれへんわ。


てかようあんなニタニタした気色悪い顔晒せるな彼奴。




「…ん？え、それ、レディースちゃうの？」




今度はワンピースを手に取って鏡の前に立っている章ちゃん。




「そうやよ〜。可愛いやろ？」




いや、可愛い。

可愛いけども。

そんなん着て歩いたら本間に女の子と間違われて大変なことになるんやない？




「ん〜…。なぁなぁ、どれがええと思う？」


「これ！絶対これ！」




真っ先にさっきのワンピースを指差す大倉。


此奴絶対 章ちゃんを女の子みたいにさせたいだけやろ。




「亮は？」




章ちゃんに聞かれて一番大人しいやつを選ぶ。




「じゃあ亮の選んでくれたのにするな〜」




にこぉーってして俺の顔覗き込みながら言う章ちゃん。


はぁぁ、ほんまに何処まで可愛いんやろこの子。


そんな可愛い子の横で「何で俺の選んでくれんの！？」ってブーブー言ってるでかいのが1人。うるさいなあ。




「こう見えて亮センスええねんで？たっちょんにはいつも選んでもらってるし今日だけ、な？」




こんなんにもサラッと笑顔で対応する章ちゃんは流石やな。


俺やったら怒鳴ってまうわ。


“こう見えて”は余計やけどな。


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ラッキーパーソン

知念侑李

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