灰と赤、それから金【HQ】 (ページ14)

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入部届けってめんどページ14

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　笑ってる赤い悪魔をエルボーしつつ(避けられた)、祥吾にもろもろルール説明する。多分入部したときに教えて貰えるだろうけど。

「ふーん」

「別に難しいことはないだろ」

「まぁな」

「今はポジションについては考えなくてもいいが、祥吾は攻撃が強そうだからWSかMBかな」

「オレもそう思うわ。LiもSもガラじゃねー」

　だろうね。

「あ、おい。ちょっと教室戻らね？」

「なんで？」

「入部届け書かなきゃ」

「あっ、そっか！」

「俺も4組行っていい？」

「おう！つーか一緒に考えようぜ」

　体育館に向かおうとしていたところ、一旦俺らの教室へ戻ることにした。

　教室へと戻ると、そこはすでにガランとしていた。もうみんな帰ったか部活いったん？はえー。ちょっと寂しい。

　俺らはテキトーな席に座り、さっき事務室から貰ってきた入部届けを机の上に置く。そしてマイ・エナメルからペンケースも取り出す。

「オレ持ってきてねぇ。貸せ」

「言う前にもう盗ってるじゃんね。いいけど」

「俺も借りていいー？」

「オレもオレも」

　すでにシャーペンを奪った祥吾に、ねだるカルマとリク。てめーらよぉ。

「ったく、しゃーねーな！優しいAくんが貸してやるよ！」

　シャーペンはあいにく3本しか持っていなかったので、必然的に俺はボールペンを使うことなる。

　間違えられねー。

「日付は？」

「書かなくてもいいだろ」

　書く欄には日付、氏名、クラスと出席番号、入部希望の部活名、それから入部理由とあるが、まあ日付くらいは書かなくてもいいだろう。

「よし、あとは入部理由だけだな」

「俺もう終わったよー」

「オレはもう書き終わりそう」

「やるやん2人とも」

　あとは俺と祥吾だけか。

「私は物心着く頃よりバレーボールに対して興味関心があり、小学校時代では地域のバレーボールクラブに所属して技術だけでなくチームプレーを学び、中学校ではさらにそれらを高めたいと思っています。また、バレーボールを通じて心身の健康を向上させ、仲間との友情を育むつもりです。……どうよ？」

「いいーんじゃね」

「よし、書くぞ」

　本日修正液を忘れた俺は間違えることができない。ここは集中して、かつ達筆に……！！

「あ、ここ誤字ってる」

「ｱｯ」

　もういいや、横線引いとこ。

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