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ぐしゃり、とペットボトルを握る。
やっぱり手は濡れるだけで
何も感じることはない。
みんなに病気のことを話してから
腕を傷つけるのはやめていた。
だから、長袖をまくると
カサブタになった切り傷が
痛々しく並んでいた。
そう、痛々しく見えるだけ。
よくアニメの悪役は、
ヒーローに技をぶつけられた時に
「痛くも痒くもない」と言うけれど
それはこういうことなんだなと
勝手に解釈をさせてもらうことにした。
そんなこと考えてる暇があるなら
練習しろ、俺。
そうペットボトルをカバンに
突っ込んだときだった。
あれ、なんで。
ダンスレッスンの時は
常に流れているはずの曲が
聞こえてこない。
足音も、靴が床を摺れる音も、
みんなの声も、何も。
でもそれはほんの数分で。
またいつものように、
当たり前に音が耳に入ってくる。
怖い。
いつか、あれが当たり前になる日がくる。
あの恐怖が当たり前になる。
そうなったら俺は、
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ゆーり - このお話が面白くてもう2回目です！ 他の話も読んでみたいです！ (2022年11月7日 16時) (
レス) @page28 id: 843b8d5514 (このIDを非表示/違反報告)
huuto(プロフ) - それ、雪達磨に殺らせてくださいの小説、パスワードかかってます。見たいんですがどうすればいいですか? (2021年1月9日 21時) (レス) id: b8e244ff6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たそ
| 作成日時：2020年12月6日 22時
