検索窓
今日:18 hit、昨日:49 hit、合計:636,110 hit

第二十九話 ページ30

「いいですよ、僕でよければ」






なるほどな。







少し俺の中でコイツを甘く見ていたかもしれない。







さっきの目。






俺の本心を探りだそうと企む奴の目だった。









俺は本を閉じ立ち上がる。









そして、洗い物をする二人の所へとシスター・クローネ共に近づいた。








「阻止する方法は一つ。ママとシスターを・・・」









クローネの前を歩く俺の耳に、二人の会話が飛び込んでくる。









二人とも、話す場所をもう少し考えろよ。









後ろに居る、コイツに聞かれるのは不味い。









俺は、トントンと駆け足で近づき続きを話そうとするレイの背中に飛びついた。









「レーーーイ!!!」

「うわぁ!!」








突然のことに驚いたよで、レイは大きな声を上げた。








俺は、そんなレイの耳元に口を寄せ抱きついたまま口を開く。









「その話をするなら場所を考えた方がいいよ」((ボソッ

「え?」









振り返ったレイが俺の後ろを見て息を呑んだのが分かった。









そんなに驚くなら、ここでするなよな〜









何て思いながら、俺はレイから離れクローネの傍に寄る。









「レイ、ノーマン。シスター・クローネが二人と話をしてみたいんだって」

「レイとノーマン。テストで満点なんですってね!」

「・・・はい」

「凄いわ!よろしくね。仲良くしましょ」









そう言って胡散臭い笑顔を作ったクローネが2人に手を差し出す。









レイもノーマンも少し顔を顰めながら、おずおずと手を出し軽く握手を交わした。









そと後クローネは「ありがとう」と俺にお礼を言って、餓鬼達の元へと戻って行った。









俺もそれに続いて外へと行こうかと思った時、









「A。さっきの話シスターには聞かれたか」

「んー?聞かれてないと思うよ。僕がレイにギューッてしてあげたから!」

「・・・そっか」









ほっとしたような顔をするレイとは別に、ノーマンは俺を見つめたまま何も言わない。









「どうしたの?ノーマン」

「この前の話、考えてくれたかな」

「んー。あれか・・・でも僕は二人が思ってるほど凄い人間じゃないよ?」

「いや、それはない」

「褒めて貰えるのは嬉しいけど、もう少し考えさせてよ!」

「・・・・分かった」









俺は踵を翻し「じゃーね!」と手を振り二人の傍から離れた。

第三十話→←第二十八話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (758 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1630人がお気に入り
設定タグ:約束のネバーランド , 男主 , 天才   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アニメしか勝たん - 頑張ってください。私はあなたの小説が大好きです。いつもワクワクとした気持ちで見ています。無理する事なく、ちゃんと休んでくださいね。 (2023年1月17日 14時) (レス) @page14 id: d82d2213ef (このIDを非表示/違反報告)
ほしの - 滅茶苦茶面白かったです。続きはもう見れないのでしょうか…この先が気になります!更新、何時までも楽しみに待ってます。 (2022年1月26日 8時) (レス) id: 3e0bb8035d (このIDを非表示/違反報告)
ヤイ(プロフ) - とても面白かったです!!!更新頑張ってください!!! (2021年2月22日 21時) (レス) id: a0cd87f974 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - とても面白かったです!更新楽しみにしてます。頑張って下さい! (2021年2月18日 13時) (レス) id: b55d75de00 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうらり - めちゃ続いて欲しい…この後の展開が気になる、っ (2020年12月23日 23時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユピノン | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年1月30日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。