自分で掴む (ページ10)

今日:11 hit、昨日:22 hit、合計:758 hit

２話　出口ページ10

エマside

＿コニー

＿コニー？

＿コニー？

現実の正体

ここは農園で

＿コニー､､､？

私達は＿＿＿

バッ

エ「ハァッ、ハァッ」

私達は鬼に飼われる“食用人間”

殺される

いや逃げるんだ

もう誰も殺させない！！

フィ「おっはよーー！！」

ギ「こらフィル、走らないの」

「これはこっち？」

マ「ええお願い。マルクはお皿並べて」

ﾏﾙ「はいママー」

いつもの朝

まるで全部夢みたい

ノ「おはよう、エマ！」

でも夢じゃない

エ「おはよう！、ノーマン」

＿ノ「いいかいエマ。普段通り振る舞うんだ。

　僕達は今夜規則を破って門へ行った。でも何も見なかった」

エ「！けど､､､リトルバーニー」

ノ「ああ､､､ママは見つけて不審に思うだろう。だからと言って誰の仕業かまでは判らない。

　行ったこと、知ったこと、逃げること。何一つこちらから明かすことはない」

「「「いただきます」」」

＿ノ「顔に出せばママは気づく」

ピッ

＿ノ「だから今は、まだ誰にも言わない

　僕達だけで見つけるんだ！！」

＿＿＿＿ここから抜け出す方法を､､､！＿＿＿＿

キャハハ

ノ「眠れた？」

エ「うん、でもいつもより早く起きちゃった。､､､今朝初めて気がついた。ハウスの格子窓。
　内側からは届かない位置に固定してある上、ネジ穴が潰してある。

　あれは「檻」だ」

日常に潜む「意図」

好き嫌いなく食べられるおいしい“餌”

汚れの目立つ白い服も

規則正しい生活も

全て商品(わたしたち)わたしたちの品質(いのち)を保つため

エ「テストは？」

食用(ぼくら)に教育は必要ない

むしろ鬼にとっては危険なはず､､､

＿鬼ボ「また６歳。此の所並みの出荷が､､､」

＿鬼ボ「そろそろこのフルスコア４匹､､､」

年齢や成績(スコア)が“肉”の等級(ランク)に関係している

でも､､､

エ「なんで？テストでいい点取っても肉はおいしく､､､ならないよね？」

ノ「わからない」

わからないことだらけだ

ノ「ハウスを､､､世界を､､､僕らは知っているつもりで何も知らない」

今(・)！！外はどうなっている！？

ノ「＿思えば２１世紀も半ば､､､なのにテレビどころかラジオもない。檻の内側は時代錯誤の
　つくり物(・・・・)だ。知っているのは、鬼が揃え、整えた

　 “箱庭(セカイ)”