自分で掴む (ページ4)

今日:22 hit、昨日:2 hit、合計:747 hit

〜ページ4

全て私の、私達の普通

マ「時間通りね」

カランカラン

10年間疑ったことすらなかった当たり前の日常(・・・・・・・)

「「「「いただきます」」」」

ふかふかのベッド

おいしいごはん

ノ「フィル、ここﾁｮﾝﾁｮﾝ」

エ「！」

ノ「あはは、Aもついてるよ」

『！？』

レ「やっぱガキだな」

『💢〜！』

エ「www」

白ずくめの制服

首筋の認識番号(マイナンバー)

そして＿

毎日の勉強(テスト)

“将来のために”

“あなた達のために”

ママはこのテストを「学校」の代わりだと言った

〔Age(エイジ)11 各問10秒以内に答えなさい。

＿それでは始めます〕

【第１問＿＿】

ピッ

【第3問＿＿】

ピッ

【第18問＿＿】

ピッ

【第25問＿＿】

ピッ

【第46問＿＿】

ピッ

【第60問＿＿】

ビーッ

〔続けてType(タイプ)2＿＿＿〕

「ハー終わったぁ」

「つかれたぁー」

ト「まあ半分は行ったろ！！」

マ「半分も！？すごっ」

コ「いいな〜私なんか全然､､､最近ずっとだよ」

マ「結果を返すわね〜ノーマン、レイ、A、エマ、すごいわ4人とも！また300点満点(フルスコア)よ！」

エ「『いぇーい！』」

マ「やったね♡」

私はテストが嫌いではなかった

ママが褒めてくれるのは嬉しかったし、終われば思いっきり遊べたから

ド「うへっ、ノーマンが「鬼」だ」

エ「Aは？」

『もちろんやる〜♪』

エ「レイは？」

レ「パス」

『たまには混ざればいいのに〜もしかして運動音痴？(笑)』

レ「お前〜後で覚えてろよ？」

『わぁ〜ごめんなさい』

ノ「OK(オーケー)、数えるよ！」

ノ「いーち、にーい、３、４、５、６、７.８.９.１０

ほぼ森に散ったな」

木登り、かくれんぼ、鬼ごっこ

小さな頃からこの森で遊んだ

穴のある木

その先に死角になる岩

施設(ハウス)を囲む四方の森は勝手知ったる子供達(わたしたち)の「庭」だ

＿施設(ハウス)の敷地は広い

けど近づいてはいけない場所が２つある

＿外へと通じる「門」と

＿森(こ)の「柵」の向こう

理由は重要ではなかった

施設にいる限り(ハウス・・・・・)守るべき規則

"私達は「外」へ出てはならない“､､､

だから私もまだ「外」へ出たことはない

＿けれど「門」へは１度だけ内緒で行ったことがある