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第11話 脳が一番 ページ12

エマ「発信器…まさかそこまでするなんて…」

ノーマン「“高級品”か…」

A「…」

私は、自分の腕を見た。

ノーマン「僕らの価値…鍵は」

A「「年齢」と「成績(スコア)」。」

ノーマン「「また6歳」、「並の出荷が続いている」
鬼の言葉から察するに恐らく年齢=“肉”の等級(ランク)だ。
僕が覚えている限り、今まで「出荷」された兄弟は皆6歳から12歳。
それで6歳が「並」だと言うなら、最「上物」は…」

A「12歳。じゃあ成績(スコア)は?」

エマ「出荷順!」

ノーマン「成績(スコア)は満点以外公表されない。だから気づかなかったけど多分…6歳以降、成績(スコア)の低い順に“収穫”されていくんだ。そして12歳になれば、無条件に出荷される。」

エマ「つまり私とノーマンとレイは満点だから、出荷を保留(・・)されていた?じゃあ…」

エマは私を見た。

A「っ!」

次は──私かもしれない。

ノーマン「大丈夫。そんな顔しないで。」

お兄ちゃんは私の手を握って、微笑んだ。

A「お兄ちゃん…うん!」

私は、お兄ちゃんに笑いかけた。

エマ「でも、なんで成績(スコア):順?
6歳から12歳ってのにも意味があるのかな?」

A「体の大きさとか?でも、それなら体重で…」

ノーマン「脳の大きさ…」

エマ・A「え?」

ノーマン「──脳だ!
人間の脳は6歳までに90%成長すると言われている。一説には12歳までに100%とも…
鬼達(やつら)の狙いは人間(ぼくら)の脳なんだ。」

エマ「…それって…」

ノーマン「脳が一番旨いんだろう。それもより発達した脳が。」

A「脳を…食べる…」

ノーマン「まずはロープだ。ハウスに戻ってロープを探そう。
実はどこにあるかは目星がついているんだ。」

A「待って!」

私はハウスに入ろうとしたお兄ちゃんの腕を、引っ張った。

A「発信器なんてつけるくらいだから、他にもカメラとか盗聴器とかあるんじゃ…」

ノーマン「それは大丈夫。ゆうべ、あれから一通り調べたけど、ハウスの中にそれらしいものはなかったよ。」

エマ・A「!!?」

ノーマン「逃げるなら、まず警備の実態は知っておかなきゃと思って。」

私達が悲しみに打ちひしがれてる中、お兄ちゃんは一人で…

ノーマン「でもまさか建物(ハウス)じゃなくて、食品(ぼくら)のほうに細工がしてあるなんて…迂闊だった。」

第12話 ママの笑み→←第10話 発信器



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作者名:苺の花 | 作成日時:2019年6月6日 2時

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