食用児は推しを崇める【約束のネバーランド】 (ページ16)

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番外編　下克上 3 ページ16

そろそろ体力が心許なくなってきた。

警戒は怠らず木の頂上で休もう。

この木くそ高い。

ので、捕まった子たちの確認が出来る。

隊列を組んだらやっぱ逃げやすいみたい。でもドン隊がやられたようで、3分の1が捕まった。ギルダ隊は大丈夫そう。

残り時間は10分。あと半分。
何とかなるかな。

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛‼‼

現在エマ、ノーマン、レイ3人に追いかけられております‼

反則だよおおお！

うおぉう！
紙一重ぇぇぇい！

残り時間は2分。まだ2分もあるの⁉

あの後、復活したエマと本気出したノーマンとレイが年少者をボコボコにし、残ったのは私とリーナだけ。

リーナはまだ見つからないよう息を潜めているので、鬼の3人が私にまわってきた。

リーナから教えてもらった技術と持ち前の運動神経で何とかなっているものの、かなりやばい。

とりあえず木の上に避難。やばい…下に集まっている…よし、一か八かだ‼

五メートル位離れた別の木に大ジャンプで飛び移る。

勢いに乗ってもう一回！そして飛び移った木の太い枝を折ってエマたちに当たらないギリギリのところに落とす。(ごめんよ推したち)

少しでも鬼の動きを止める！

うらああああああああああああ‼‼

生き残るためなら何だってやってやる‼‼

そんなこんなで避け続け…

「タイムアップ」

「俺たちの負けだ」

森に響くレイの声。

『勝った……？』

疲れた。

私はその場に座り込んだ。

「A～！勝ったか⁉どうだ⁉」

『勝ったよ』

その瞬間、わあっと歓声が上がった。

「マジか‼よっしゃああ‼」

「やった～‼」

「沢山準備してきた甲斐があった！」

「みんな凄いね、完敗だよ」

そっか…ほんとのほんとに勝ったんだ…

嬉しい。そして、

『推しが尊いぃぃぃぃぃぃい‼‼‼』

「ねーねー、リーナって何処に隠れてたの？」

『いつもレイが本読んでいる木の上』

「「「え」」」