93.希望 ページ47
親父とAはどうしたって血の繋がりがあり、ずっと隠し続けることは出来ない。
どこかで話さなければいけないときがくる。
もちろんわかっていた。
でも、それは今じゃない。
Aはまだトラウマを抱えているし、親父も変わったとはいえAには何をするかわからない。
姉さんは、そんな俺の考えをすべてわかっているかのように真っ直ぐな目をしていた。
「私も「秘密にする」って言ったけど、絶対にどこかでお父さんにも言わなきゃいけないよ」
「……わかってる、でも」
「Aの将来のためだよ。早めに解決することに越したことはない」
俺はぎゅっと拳を握り、俯いた。
姉さんの言うことはあまりにも正しくて、あまりにも残酷だった。
「Aがお父さんを怖がってるのも、焦凍がAを守りたいのもわかる。私も同じ。でも、避けて通れない道だよ」
「……でも、今じゃなくても……もう少しトラウマが癒えてから……」
「……トラウマは、癒えることはないよ」
姉さんは目を伏せた。
「お父さんとAを会わせろって言いたいんじゃない。お父さんの協力が必要な手続きは手伝ってもらって、その後Aがそうしたいって言うなら縁を切るなり私や焦凍の養子にするなり出来るんだよ」
俺は目を見開いた。
養子だなんて思いつかなかった。
「焦凍はまだ学生でこれからもっと忙しくなっていくから難しいけど、私はもう成人してるし収入もある。今はお父さんと一緒に住んでるけど、Aと暮らすために家を出たってなんの問題もないよ」
「でも、俺とAは……」
「もちろん雄英側にも許可を取らなきゃいけないけど……でも、焦凍が卒業するまではここにいさせてもらうってことも出来るかもしれない」
「ほ、本当か……！？」
思わず膝立ちになり、身を乗り出した。
真っ暗だったこれからがパッと開け、道が見えたような気がした。
姉さんは微笑んで頷いた。
「あのとき焦凍がちゃんと全部を話してくれたから、こうやって出来ることとかやるべきことが見えてきたんだよ。だから……ありがとう、話してくれて」
俺の手を握った姉さんは、優しく微笑んでいた。
俺は言葉が出てこなくて、ただ涙を堪えて頷くことしか出来なかった。
この話は俺たち二人だけで決められる事ではなかったため、また後日相澤先生やAも含めて話し合うことになった。
そのときまでは、変に刺激を与えないようAには話さないでおこう。
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あや(プロフ) - めいめいさん» めちゃくちゃ健康的で何よりです笑 これから結構怒涛の展開になる予定なので、ぜひぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです！！ (1月10日 22時) (
レス) @page26 id: 021ff3b1be (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - あ''ーマジ泣く これからの展開が楽しみ過ぎて夜しか眠れん (1月10日 22時) (レス) @page26 id: 19d12ec8ba (このIDを非表示/違反報告)
冬美(プロフ) - あやさん» 出来てよかったです！ (12月8日 17時) (レス) id: cc8a597751 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 冬美さん» 出来ました〜！！ 本当にありがとうございます…！！😭✨ (12月8日 14時) (レス) id: 6508c9a6a6 (このIDを非表示/違反報告)
冬美(プロフ) - たしか*←だったと思います！ (12月8日 10時) (レス) @page14 id: cc8a597751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月木あや | 作成日時：2023年11月7日 20時
