70.新年 ページ24
結局俺とAは年越し前に寝てしまい、気づいたらリビングでみんなで雑魚寝してた元日は終わり――
今日からインターンが始まる。
「じゃあA、先生たちの言うことちゃんと聞いてエリちゃんと仲良くするんだぞ」
『うん！ しょうと、それいうの7かいめだよ』
やっぱり心配で、インターン行くのやめようか、なんて思ってしまう。
Aはエリちゃんと顔を見合わせて苦笑して、俺の手を握った。
『しょうともあんまりけがしちゃだめだよ。わたしいいこでまってるから、いってらっしゃい！』
「……ああ、いってきます」
後ろ髪を引かれる思いで教師寮を出た。
隣を歩く緑谷は、チラリと振り返って言う。
「インターン、頑張ってこなきゃだね」
「そうだな」
「やっぱり心配？」
「……少し。でも、Aが『インターンにいってほしい』って言ったんだ。Aの勇気を無駄にしちゃいけねぇと思う」
「……そうだね。僕も負けないよう頑張るよ」
「ケッ、妹離れ出来てねェだけだろ」
爆豪には鼻で笑われたが、俺と緑谷は互いに拳を握って気合を入れた。
――――――――――――
ASide
「Aちゃん、ごはん食べにいこう」
『……うん』
しょうとたちのすがたがみえなくなっても、すこしのあいだげんかんにたっていた。
……やっぱり、ちょっとさみしい。
わたしがしょんぼりしてるのにきづいたのか、エリちゃんがてをつないでくれた。
「今日の朝ごはん、ホットケーキだって」
『うん……』
「……大丈夫だよ。私が一緒に遊んであげるから、一人じゃないよ」
にこってわらったエリちゃん。
わたしはほんのちょっとでてきたなみだをふいて、てをにぎりかえした。
『うんっ！ わたし、おなかすいちゃった。はやくたべにいこ！』
「えへへ、私もお腹空いちゃった」
エリちゃんって、やっぱりおねえさんみたい。
しょうたおじさんがやいてくれたホットケーキは、すこしこげてたけどふわふわでおいしかった。
せんせいたちはこうたいごうたいでおしごとがあるみたいで、わたしたちといっしょにいてくれるのはおおくてもふたりだった。
「Aちゃん、何してるの？」
『カタカナのれんしゅうだよ。もうほとんどおぼえたんだよ』
うちゅうふくのおねえさんが、わたしのてもとをのぞきこむ。
むかいがわでいっしょにれんしゅうしてたエリちゃんは、「ヌは、ここ出っ張るんだよ」っておしえてくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 283人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや(プロフ) - めいめいさん» めちゃくちゃ健康的で何よりです笑 これから結構怒涛の展開になる予定なので、ぜひぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです！！ (1月10日 22時) (
レス) @page26 id: 021ff3b1be (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - あ''ーマジ泣く これからの展開が楽しみ過ぎて夜しか眠れん (1月10日 22時) (レス) @page26 id: 19d12ec8ba (このIDを非表示/違反報告)
冬美(プロフ) - あやさん» 出来てよかったです！ (12月8日 17時) (レス) id: cc8a597751 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 冬美さん» 出来ました〜！！ 本当にありがとうございます…！！😭✨ (12月8日 14時) (レス) id: 6508c9a6a6 (このIDを非表示/違反報告)
冬美(プロフ) - たしか*←だったと思います！ (12月8日 10時) (レス) @page14 id: cc8a597751 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月木あや | 作成日時：2023年11月7日 20時
