【約ネバ】兄妹

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レイside


レ「(…やっと寝たか)」



俺の腕の中で眠るアイ。


コイツの事だから嫌がって暴れまわる可能性もあったが、意外と大人しかったから安心した。




『ん…』


レ「……っ」




てっきり寝返りをうつのかと思った。


アイは俺の服を握り、さっきよりも俺にくっついて寝ている。



無意識のうちに鼓動が早まった。



レ「(…こんなんで動揺するとか、俺もまだまだガキだな)」




そしてしばらくアイを見ていると



『……ママ』



と呟き、閉じた目から涙が流れた。





レ「…」




_____そうだよな、やっぱ辛いよな。


今まで里子として出て行った兄弟が、殺されていたなんて知ったら。


本当の親のようなママがそれに手を貸してたなんて知ったら。




アイの頬を伝う涙を拭い、頭を撫でる。


心なしか、アイが笑ったように見えた。





ずっと胸にしまっていた想いを伝える日は、一生やって来ない事くらいわかってる。


言って後悔するのは自分だ。





…救える命は限られてる。

“全員で”なんて所詮は理想論。





あの日決めたんだ。


ノーマン、エマ、アイ、

お前らだけは何が何でも死なせねぇ。


絶対に守ってみせる。



_____たとえ俺が犠牲になったとしても。

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