31：春、新入社員 ページ37
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それから流れるように4月を迎え、新入社員がぞろぞろと入ってきた。
私は本年度からは経理部にも男女1人ずつ入ってきて、不思議と若いパワーが満ち溢れているような、そんな瑞々しい感じがする。
毎年恒例である新人さんのお世話係は私かと思いきや、今回は隣のデスクで二個下で黒尾のフェロモン厨の川原ちゃんが担当になったらしい。
隣で「私教え方下手くそなのに〜、せんぱーい助けてくださいよう」嘆いている。
普段の私なら、そんな川原ちゃんによしよしと頭を撫でてやるのだが、
今はかなり心穏やかではないのである。
というか、冷や汗が止まんないのである。
なぜかと言うと、
うちの会社の企画部に、夜久衛輔の名前があるからである。
っていうのも、さっき黒尾からLINEで報告をされ、まっさか〜なんて思いつつ、自分の部署だけ見てデスクの隅に置いてあった資料に再び目を通すと、
紛れもなく【営業部：夜久衛輔】という名前があるのである。
いや、同姓同名もありえるでしょ。
うんうん、無きにしも非ずだって。
だってまさか、衛輔がうちの会社に入るなんてねえ、そんな前触れもなかったのに。ウン。
いやいやいや、ないって、ウンウン。
と、唱えていたつもりが、実に体は素直だ。
ハッと気がついた頃には、私は企画部の階にエレベーターで降りていて、ガラス越しに越しに見える部署の様子を、背伸びして伺っていた。
「どうかなさいましたか？」
微笑みかけられるような声に、背中が凍る。
ピタリと笑みを貼り付けて、グギギギギともうまもなく壊れてもおかしくないロボットのような鈍い動きで、体を半回転させ勢いよく頭を下げた。
「なんでもないですすみません！！！」
「待って」
逃げ去ろうとした手首が掴まれる。
あ、終わった。
これまで築き上げてきた信頼とか、実績の崩れる音がした。
でもそれは、その人物の冷やかすような笑みによって払拭されることになる。
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Mika - すごく面白いです！続編書くの頑張ってください！ (2019年4月27日 7時) (
レス) id: 7da54b6545 (このIDを非表示/違反報告)
ファンミ - 続編おめでとうございます!!!!いつも(夜っ久ぅぅぅぅぅん)と心の中で叫んでおります(笑)これからも頑張ってくださいね!!!!!!! (2019年4月2日 22時) (レス) id: c64ff5576e (このIDを非表示/違反報告)
霧雨(プロフ) - こんばんは！続編おめでとうございます！この作品始まった頃から読んでてとても素敵だなと思ってました！もちろんその時からお気に入り登録してます！こーた@しぐシグさんの作品大好きです続編でも更新頑張ってください！長文コメ失礼しましたm(__)m (2019年4月2日 19時) (レス) id: ad5e0a46a7 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 続編おめでとうございます！夜っ久ん大好きなのでとても嬉しいです！これからも頑張ってください！ (2019年3月31日 17時) (レス) id: a3fef1207a (このIDを非表示/違反報告)
こーた@しぐシグ(プロフ) - 梅姫美さん» ありがとうございますー！やっぱり最初はドキリとしますよね！作者もしてやったりです！(笑)続編でも楽しんでいただけるよう頑張ります(；＿；)！ (2019年3月31日 8時) (レス) id: 83e7c0c0a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こーた@しぐシグ
| 作成日時：2019年2月15日 17時
