及川徹の姉は天才女優だが青春を知らない【HQ】

口喧嘩 ページ23

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及「何？姉ちゃんは…この部活やってた期間何も感じなかったの？？ただ、演技に活かすことだけを考えて過ごしてきたの？？？」



「それ以外に何があるの」



及「っ……あーいいね、天才は」



「…ぁ？」



及「姉ちゃん中心で全部回ってると思わないでよ」



花「お、おい及川」



岩「いい、任せろ」



花「え」



「…そうね、私は天才で、みんな私のことを見てると思ってる自惚れ野郎だよ」



知ってる、そんな私のことをお前が嫌いなことくらい



「でも、これ以上あんたたちに関わることは無い。もう決めたこと」



及「演技出来るわけ？あんなに無理無理言ってたくせに。まだつかめてな」



「『諦めないでよ！！！！』」



「「「「！？」」」」



「『まだ負けてない！！勝てる！！！！皆を1番そばで見守ってきたのは私！その私が言うんだから諦めないでよ！大丈夫……全員で力を合わせよう。まずは1本！！入れてこう…！！！！』」



知ってる



私の実力くらい



分かってる



私、天才だから



「学園モノは無理だよ。…だって、『完璧』に出来ないから。でもさぁ……誰も『下手くそ』だなんて言った覚えはない」



私の中の出来る出来ないの基準は『完璧』か『そうでない』かの2択



谷「Aちゃんの生演技…っ」



日「す、すげぇ…」



「じゃ、そういう事で…私はもうあんたたちに用はないか」



及「いや、下手くそでしょ」



「……へぇ…言うようになったねぇ？徹？？」



及「俺は今の姉ちゃんは嫌い。…努力してない姉ちゃんは嫌い。今まで姉ちゃんはどんなに1発で『完璧』に出来てもそれで良しとしなかった。更に上を目指してた。でも、今は何？逃げてるだけじゃん」



逃げてる？私が？？そんなわけないでしょ



及「みんながどう思ったかなんて俺は知らない。けど…俺は、満足してない。1人の凛川 Aのファンを満足させられてない」



「っ！」



及「…姉ちゃん、青春が知れればそれで良かったって言ったけど…本気で知ろうとしたことなかったでしょ」



「は？」



及「それ、楽しかったからじゃないの？俺らといるのが、バレーするのが。楽しいから青春を知ろうとするのもすぐに忘れてた。違う？」



楽しい？



違うよ、ただ私は



「近くでみんなを、ずっと見ていたかっただけ」



岩「っぶはっ」



「！？」



花「お、俺らのこと大好きじゃんw」



松「さすがA」



「…！？いや、何でそうなるの！？」

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