67 ページ20
「それで、クリスマスというのはなんだ。」
『めちゃ興味あるやないですか、えーとですね…
親がサンタさんっていうおっさんになりきって子供にプレゼントを贈る行事です。
12月24日をクリスマスイブ、12月25日をクリスマスとしてまして、24日の夜、子供が寝静まった間にプレゼントを枕元に置くんです。
そして子供が起きたら枕元にプレゼントが。
あれは嬉しいですよ〜〜〜〜』
「なんだそれ楽しそうじゃないか。何おいてもいいんだな?」
『まぁ…それも常識の範疇なら………大抵は予めなんらかの口実をつけて親が子供にほしいものを聞き出すんですよね。んでそれをプレゼントする。そんな感じです。』
「…ふむ、家族関係のものでなくても贈るのはありなのか?」
『ありじゃないですかね、私も入社してたての頃は上司にプレゼント貰いましたもん。』
「ほう、何を貰ったんだ?」
『残業できる券』
「キレていいゾ」
懐かしいなぁ〜、と数年前のことを思い出す。
あんときはキレそうだったけど、新人ということもあって苦笑いするしかなかった。
そこでブラックだなぁと気づいたなぁ。
まじキレそうだわ殴っていい?
「ふーーーん、そうか。お前、今欲しいものはないのか?」
『なんですかいきなり。もしかしてプレゼントくれるんですか?』
「それ以上詮索したらやらないぞ。」
『お〜優しい優しい。てっきりそういう行事は貰う側に回ると思ってました。』
「お前は俺のことをなんだと思ってるんだ」
『バブちゃん』
「キレるわ」
太腿をべちべち叩きながら、ほしいものか〜と思案するが特に出てこない。
まずこの世界にあるのかもわからないし。物はやめたほうがいいのか?いや物のほうがいいだろう。
あ〜ん〜〜金でも貰っとく?
結局は消耗品が一番なんよ。
花とかも嬉しいけどね。
『金』
「いや別に俺はそれでも構わんが…いいのか?」
『嘘ですよウソウソ、ていうかまずクリスマスまで私がいるとは限らないじゃないですか』
『それまでに帰る方法見つかったら帰りますし』
『もしかしたら明日にでも帰れるかもですし〜おすし〜』
『……あれ、私なんか駄目なこと言いました?』
先程まで騒ぎ立っていた室内が突如静まり返る。
それは私が放った言葉によってだろう。
えぇ。なんだなんだ。
静寂に静まり返った室内の居心地がどうも悪くて、お酒を一口喉に流し込むと、
「A、」
ゾムさんが口を開いた。
1083人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霧人 - めっちゃ満たされました。くそオモロかったです更新頑張ってくださいですおすし (2022年7月22日 23時) (レス) id: 07b1c47183 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 面白かったです! (2022年2月3日 6時) (レス) @page39 id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
ニヒツ - リズム感のあるボケとツッコミ好き!笑いすぎて四肢爆散しました() (2021年12月5日 20時) (レス) @page30 id: 32127d00d4 (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - 久しぶりにクソ笑ったわ!www 作者様天才では案件についてそこんところどうでしょう更新してくれさい (2021年10月24日 18時) (レス) @page39 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
神無月*楓さん過激ファン(プロフ) - あ、新作いってきます(´>ڡ∂`) (2021年10月10日 23時) (レス) @page39 id: 804ec0cc68 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鶏肉 | 作成日時:2020年6月6日 16時