59 ページ12
『………』
「いや何してんすか」
独特な口調と語尾でツッコんだのが誰かまるわかりだがちょっと静かにしててほしい。
今私は精神統一なうなのだ。
「精神統一て、なんでこんな所で…」
『ちょっとホントに神様の声聞こえてんのや黙れ』
「それ三途の川見えてません?????」
季節外れの紫のアウターを着た猫目の彼は、ずれかかっていたヘルメットを定位置に戻し、先程から「監視室」と深く彫られた扉の前で仁王立ちする私を凝視している。
あ、おばあちゃん久しぶり!!!なんで川の向こうにいるの?????今そっち行くねクロールで!!!!
「監視室て…ロボロさんに用事でもあるんですか?」
『いや別に。ちょいとばかし親交を深めようと』
「なんで釘バット持ってんねん」
いやロロロ様に特段用事はないのだ。
普通にあんま絡んだことないなーって思って、即行動起こしたらここまで来てた。
途中でゾムさんにお小遣い(釘バット)握らされました。もちろん試しにゾムさん打ったよね。飛んだとんだ。
『ちょっと緊張紛らわす為にロロロ様のマネしてくださいよ。』
「それアンタが聞きたいだけでしょ」
『頭良』
「あざす」
『違う自分褒めただけ』
「ヘドバンっていい文化っすよねぇ〜〜」
殺気立っている猫から逃げるべく、早々に監視室の扉を二十回ぐらいノックすると「はいはいはいはい、聞こえてるよ!!!」と声が聞こえてきた。
恐る恐るドアノブを捻り、ショッピ様の襟を鷲掴みにしながら入るとモニターと対面した幼児が。
いや。ちょっと失言だ。幼女。
『え?幼女…?』
「……え?」
『え、この国子供をこんな所に監 禁する趣味あるんですか…??いや私でもやらんことはないですけど引きますわ』
「やんのかい」
見知った人物が入ってくると思っていて油断したのだろう、女が入ってきたことに驚愕し、眉にシワを寄せるロロロ様。
でかい猫と釘バット持ってきました。
えっと………シャンパン開けます??????
「えっと、あの………えー……佳川…サン?」
『あ、はい佳川と申します。こちら名刺ですね』
「名刺ゆうて俺を差し出すんやめてください、でかすぎるでしょ」
「あぇ、ショッピ君も来てたんやね」
「誘拐されました」
『誘拐しました』
「と、と、とり、あえず…座ろか…」
『なるほど三者面談』
「名刺と童貞と誘拐犯って気まずすぎる」
親交の深め方忘れた。
1083人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霧人 - めっちゃ満たされました。くそオモロかったです更新頑張ってくださいですおすし (2022年7月22日 23時) (レス) id: 07b1c47183 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 面白かったです! (2022年2月3日 6時) (レス) @page39 id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
ニヒツ - リズム感のあるボケとツッコミ好き!笑いすぎて四肢爆散しました() (2021年12月5日 20時) (レス) @page30 id: 32127d00d4 (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - 久しぶりにクソ笑ったわ!www 作者様天才では案件についてそこんところどうでしょう更新してくれさい (2021年10月24日 18時) (レス) @page39 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
神無月*楓さん過激ファン(プロフ) - あ、新作いってきます(´>ڡ∂`) (2021年10月10日 23時) (レス) @page39 id: 804ec0cc68 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鶏肉 | 作成日時:2020年6月6日 16時