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ーAside





6限目が終わり学園のチャイムが鳴り響いた。




帰る支度を済ませ教室を出ると隣の教室から健人がひょっこり現れた。





健人「やっほー!今日菊池休みなんだな」




「そうなの、今朝すごい熱があって」




健人「あいつが風邪なんて珍しいよな」




「確かに...初めて弱ってる風磨みたかも...」




健人「お見舞い行きたいけど俺が行くと風邪悪化しそうだからやめとくわ。笑 菊池によろしく言っといて!」




「そういえば風磨も中島によろしくって言ってた。笑」




健人「あー!菊池が居なきゃつまんねえよー!」




「ほんと仲良いね。笑」




そんな話をしながら私は学園をあとにした。






お邸に帰るなり、ばーやに風磨の様子を伺った。




「ばーや!風磨おぼっちゃまの体調どうですか?」




ばーや「あらAさん、おかえりなさいませ。風磨おぼっちゃまならお部屋でぐっすり眠っていますよ」




「ありがとうございます!ちょっと様子みてきます!」





私は風磨を起こさないよう静かに部屋のドアを開けた。




「失礼しま〜す(小声)」




忍び足でベッドまで近づくと小さな寝息が聞こえてきて、そこにはすやすやと眠る風磨がいた。





「ふふっ、なんか赤ちゃんみたい」





風磨の寝顔が思ったより可愛くって、私はしばらくその顔を眺めていた。





風磨「...ん〜」





「あ、ごめん、起こしちゃった?」




風磨「いや、喉乾いただけ」




少し枯れた声でそう言いながら風磨はミネラルウォーターを飲み干した。





風磨「てか、お前いつからそこ居たの?」




「さっき学校から帰ってきて様子みにきた。具合どう?大丈夫?」




風磨「今朝よりは熱も下がってるし、ちょっと楽にはなったかも」




「よかった〜!健人が寂しがってたよ?」




風磨「あいつ俺のこと大好きだからな」




「ふふっ、私も風磨が居なくてちょっと退屈だったよ」




風磨「え?お前も俺のこと好きなの?」




「へっ?!や、好きってゆうか、なんてゆうか、」




風磨「あはははっ、冗談だよ。お前は家族みてーなもんだからな」




「え...今なんて...」




風磨「え?なにが?」




「今、私のこと家族って...」




風磨「あぁ、お前は家族!ってか、え?なんで泣いてんだよ。笑」




私は泣いていた。




初めて風磨の口から出た「家族」ってゆう言葉。




その言葉が何より嬉しくて。





初めて風磨に認められたような気がした。

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設定タグ:菊池風磨 , 中島健人 , SexyZone   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:PEACH | 作成日時:2019年4月14日 5時

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