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ーAside
そして私たちは中学を卒業し高校生になった。
エスカレート式の学校だったため、私は相変わらず風磨と健人と学園生活を過ごしていた。
あれほど私の事を嫌っていた風磨だけど、最近は普通に話したり遊んだりできるまでの仲になっていた。
高校生の彼に出会った頃のトゲトゲしさはなく、どこか少し大人になったような気がする。
ーコンコンッ
風磨「Aいる?」
私が返事をする前にドアをあける彼。
「あれ?風磨おぼっちゃま、どうかされました?」
風磨「おい、いい加減2人の時くらい普通に喋れよ」
「あ、ごめんごめん。笑」
学校では友達、家では風磨おぼっちゃま。
本当に不思議な関係だ。
この関係を説明するのが難しく、学校でも事情を知っているのは健人だけ。
だから学校に居る時は風磨とも普通に喋るんだけど。
お邸に戻るとついつい敬語になってしまうのは私の癖だ。
風磨「今から中島ん家いくけど、お前も来る?」
「え?!一緒に行ってもいいの?」
風磨「てゆうか中島がAを連れてこいって言ってる」
「じゃあ、ちょっとだけお邪魔しようかな」
私と風磨は車の後部座席に並び健人の家へ向かった。
「あれま〜〜〜こりゃまたすごい豪邸ですこと。」
風磨「そうか?」
え?!もうこの人達これが普通なの?!
健人の住むお邸は菊池家に負けないくらいの豪邸だった。
一般庶民の私が住んでた家なんて、この人達からしたら犬小屋以下なのかも…
やはり健人も自分とは住む世界が違う人間なんだと再確認した。
健人「いらっしゃいA♪」
「ねえねえ!健人のお家すごいね!!庭にマーライオンみたいなのあったよ?!外国みたい!!!」
健人「ははっ、Aはやっぱり面白いね」
「え?私なんか変な事言った?」
健人「いや、なんか子供みたいで可愛い♡さ、どうぞあがって」
風磨「お邪魔しまーす」
健人「あれ、菊池も来たの?」
風磨「お前ウザっw」
「ふははははっ」
風磨「お前は笑いすぎな」
健人「ごめんごめん。嘘だよ。菊池もゆっくりしてってよ。
風磨「当たり前だ」
玄関先でミニコントを繰り広げてから私達は健人の家にお邪魔しました。
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作者名:PEACH | 作成日時:2019年4月14日 5時