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健人さんと昼食を済ました私はデスクに戻り午後の打ち合わせの資料をまとめて会議室へ向かった
「あ、勝利〜!待って〜!」
私は先に会議室へ向かっていた勝利を後ろから呼び止めた
「私も一緒にいくっ」
そう言うと、勝利は勝手にすれば?みたいな顔でこちらを見てきた
やっぱり、最近の勝利は変だ
「ねぇ、勝利なんか怒ってる?」
『別に、なにも怒ってないけど』
「ふぅ〜ん。じゃぁなんで最近私に冷たいの?」
『別に、冷たくしてるつもりもないけど』
「でも勝利冷たいもん。私何かした?」
少し私の声が震えていたからなのか、勝利は立ち止まって、しばらく困ったような顔をしていた
『...ごめん、Aは何も悪くないよ。俺が勝手にイライラしてただけなんだ...だからそんな顔すんなよ』
そう言って勝利は私の頭に手を置き、優しくポンポンしてくれた
「勝利のバカ!私、勝利に嫌われちゃったのかと思って泣きそうだったんだからっ」
『ごめんって!てかなに泣きそうになってんだよ。笑』
「な、泣きそうだっただけで、泣いてないし!」
『泣いてんじゃん』
その瞬間、彼に腕を引っ張られ強く抱き寄せられた私は一瞬なにが起きたのか分からなかった
「え、しょり...?どうしたの...?」
『ごめん、もうちょっとこのままでもいい?』
腐れ縁だとか言いつつ、この会社で働きだしてからずっと一番の同士であり親友みたいな関係だった勝利
私は驚きのあまり、勝利の腕の中で固まってしまった
『俺、最近Aが編集長とか風磨くんと仲良くしてるのみてたらさ、なんかイライラしちゃって。お前のこと好きになっちゃった俺が悪いから。許して?』
「勝利...」
『大丈夫、Aが好きなのは俺じゃないって分かってるから。...分かってたから、どうしていいか分からなくて一人でモヤモヤしてたんだ』
「ぅぅっ、勝利〜〜、ゔぅっ、わたしっ、」
『だから、泣くなよ。笑』
「だって、だって、ゔぅ、私ほんと、馬鹿だし、鈍感でごめんね、ゔぅっ」
『ほんとにAは馬鹿で鈍感。笑』
「ひ、ひどいっ、そこは否定してよ」
『勝手かもしれないけどさ、これからも今まで通り俺の一番の同士で居てほしい』
「当たり前じゃん!勝利は一番の親友だよっ…!」
『ありがと。Aそろそろ泣き止まないと打ち合わせ始まるよ?笑』
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PEACH(プロフ) - Mさん» ありがとうございます!とても嬉しくて励みになります。ご期待に添えるよう更新頑張りますね! (2018年8月31日 6時) (レス) id: c9dd77ba58 (このIDを非表示/違反報告)
M - こんばんは。久しぶりにハマる小説に出会いました。読む度に次が気になって気になって仕方がないです。お忙しいとは思いますが、更新頑張ってくださいね。待ってます。 (2018年8月31日 4時) (レス) id: b5553bf880 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:PEACH | 作成日時:2018年8月1日 9時