夏のアルタイル

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『あ〜頭痛てぇ〜〜』




「勝利うるさい」




『Aは冷たいなぁ。俺が二日酔いでこんなに苦しんでるのに』




「私はちゃんと勝利に飲みすぎちゃダメだよって忠告しましたけど」







昨夜、編集長の送別会で飲みすぎた勝利が朝から二日酔いに嘆いていた






「あんだけ忠告したのに飲みすぎる勝利が悪いんだから。今日から新しい編集長とプロジェクト再開するんだよ？ピシッとしなさい」





『Aは社員の鏡だな。俺なんも言い返せねぇわ。笑』





「なんか勝利は余裕だね。私にはその余裕が羨ましい」





『え？そう？適当なだけだよ。笑』






そういって勝利は笑っていたけど





私は正直不安だった





新しくうちの部署にきた中島編集長...





あんな若くして新しいプロジェクトのリーダー兼編集長だなんて...




噂ではかなりの凄腕でその仕事ぶりといったらかなり優秀で更には過去にモデルもしていたらしい





そりゃ若かろうが編集長に抜擢されるわな





私と年齢もそんな変わらないのに中島編集長が凄すぎて...





すでにやりにくい...







『おーい』




「はっ！勝利！なに？！」




『すごい考え込んだ顔してたけど大丈夫？笑』




「ごめん、ボーッとしてた。笑」




『今日午後から例のプロジェクトの会議だってさ！新しい編集長と初めての会議だな』





「中島編集長ってどんな人なのかな？怖くないかな？」





『知らねっ！中島編集長早速女子からモテモテだから俺はジェラシー感じてるけどね』





「笑」




私の心配をよそに勝利がジェラシー感じてるのがなんだか面白くてホッとした






「なんか少し安心した！午後の会議頑張ろ！」





『お、Aも中島編集長狙い？』




「んな訳ないでしょ」









この時の私は貴方のことなんてまだ何も知らなかった







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