私のヒーロー【成宮鳴】 (ページ5)

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入学式② ページ5

あぁ、入学式長すぎた……。

流石に校長先生の話を聞いている最中に本気で倒れるかと心配したのは初めてだ。

これで今日の学校行事は終了したため、早速私は高校に入学してからの

一番の目的のために行動した。

野球部のグラウンドに向かって歩いていると

その近くでうろうろしている女の子がいた。

見る限り派手な見た目で、明るい髪、短くされたスカート、いい匂いがする香水。

所謂ギャル…か？

見た目からして野球部の誰かのファンなのかな……？

そう考えていると、私に気づいた女の子が駆け寄ってきた。

「あ！ねえ！同じクラスのAちゃんだよね？？
私は七瀬美香！よろしくね！」

『え、あ、はい！』

突然声を掛けられびっくりしてしまった私は

うまく返事することが出来ずあたふたしていると、七瀬さんは驚くことを口にした。

「私ね！野球部のマネージャーになりたくてここまで来たの！
でもさぁ、私野球の知識全くないし、誰に声かければいいかもわからなくて困ってたんだよね…ハハハ。」

意外と、所かまわず誰にでも声かけるタイプじゃないんだ……。

少し失礼なことを考えて沈黙していると、七瀬さんが不思議そうに私を見つめたため

自分も同じ目的であることを伝えた。

『私もね、マネージャーしたくて来たんだよね！よろしくね、七瀬さん！』

「そうなんだ！！よかったぁ。
よし！二人一緒なら私も声かけれるかも！とりあえず一緒に中に━━」

七瀬さんがそう言いかけて私の手を優しく掴むと

後ろで誰かの声が聞こえた。

「女の子二人がこんなところで何してんの？」