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慌てて教室に入ったのは、学生時代の私だった。
「ダメ！」
固まったのは一瞬。
見られてはいけないものを、見られてしまった。
急いで彼のもとに駆け寄り、ノートを取り上げようとした。
ただ、彼の方が一枚上手。あっさりと私の手から逃げてしまった、私のノート。
「………なぁ、これって誰のこと？」
関西のイントネーションを含む話し方をする、彼の声が静かに響いた。
顔に熱が集中する。
誰って………
「恋愛小説とか、書くんやね。」
彼には、一番見られたくなかった。
だって、ノートの中にその描いていたのは、
誰でもない、私と彼の物語。
きっと、
気持ち悪いって思われた。
お話の中の私たちは、思いが通じ合って笑っているけれど、現実では、ただのクラスメイト。大して仲良しでもない、ただのクラスメイトだった。
思わず、こぼれた涙。
「返して！」
一番、見られたくない人に、彼に、見られてしまった。もう、終わりだ。
勢いをつけてノートを取り上げようとして、勢い余って彼ごと教室の床に倒れこんでしまった。
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亜季(プロフ) - 斬新な構成で、弄ばれちゃいました！細かい描写ひとつひとつ、素敵でした！ (2016年9月13日 23時) (
レス) id: ed28be1a45 (このIDを非表示/違反報告)
くみみ(プロフ) - はじめまして。偶然に見つけたステキなお話でした(^^)たしかに途中ちょっとわからなくなって、何度も戻りました笑ラストはスッキリ消化できましたよ(^ ^)他の作品も読ませていただきますね。おつかれさまでした^ ^ (2016年9月13日 22時) (レス) id: 72d70e2bcd (このIDを非表示/違反報告)
まきこ(プロフ) - 難しい設定を、わかりやすく仕上げられるぎみっくさん、さすがすぎます！やっぱりぎみっくさんの描く安田くんは私をキュンとさせてくれます(*^^*)俺の記憶とそっくりな部分がある、、(ちょっと違ったらごめんなさい)のとこが1番好きでした！！ (2016年9月13日 22時) (レス) id: 74ea9cac51 (このIDを非表示/違反報告)
toyo(プロフ) - 初コメ、失礼致します。いつも楽しく読ませて頂いてました。お話、一瞬混乱しかけましたが、すぐに分かりましたよ！きゅんきゅんさせて頂きました♪ありがとうございます！！ (2016年9月13日 22時) (レス) id: 4c214d9f74 (このIDを非表示/違反報告)
凜歌。(プロフ) - 最初のところ、少し難しく感じました、(笑) いつもぎみっくさんの安田愛がとても伝わります！ 次も楽しみにしています、！ (2016年9月13日 19時) (レス) id: 24d7096896 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぎみっく
| 作成日時：2016年9月11日 0時
