REBORN ―己の使命。そして存在― (ページ7)

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ある時ページ7

べ「姫(A)、遅くない？」

いつもなら夕食の時間にちゃんとくる(らしい)のだが、夕食の時間を30分すぎ

ても来ない(らしい)のだ。

祐「寝てるんじゃないのか？」

ル「そぉかしら…？じゃあ部屋まで呼んでくるわね～」

そういってルッスーリアは食堂を後にした。

にしても…

祐「飯が冷めてまで待つとはすごいルールを作ったな…。」

ス「あぁ……あいつも中身はザンザスと同じだからなァ…。」

祐「…でも迷惑ではないんだろ？」

マ「当たり前だよ。」

まぁそうなのか。俺が知っている…Aと同じ名前の奴もそうだったよな。

一見嫌そうに見えるけど、迷惑ではない。(はじめの方は迷惑だったが。)

飯は冷めたけど腹減ったから早く喰いたい…。

本音を言いかけた時、勢いよくドアが開いた。

そして入ってきたルッスーリアが衝撃的な言葉を発した。

ル「Aちゃんがいないのよぉ～!!!」

―――

寒い…。

雨に塗られて、さらに風も少し出てきた。

貴「はっくしゅん!!…ぅー…」

洞窟の中、体育座りでうずくまる。寒いよ。寒いよ…。

でも私の心はもっと別の事でいっぱいだった。

『Aちゃんが辛い気持ちもわかるわねぇ…』

『あぁ…ザンザスのためにずっとここに居たんだよなぁ…。』

『いきなり守護者…姫君が交代なんてね…。』

姫君の交代…。

いままでこれといった仕事はしてきてなかったが、兄さんも皆も認めていてくれ

たと思っていた。私が姫君と…。

悲しい。

苦しい。

嫌だよ。

助けて。

その時、近くで茂みが揺れる音がした。

………誰?

そこから出てきたのは…

貴「……ノタユウキ…。」

ノタユウキだった。

祐「…お前にとっての皆が心配してたぞ。」

そういって近づいてくる。

やめろ…。

喋るな…。

くるな…。

見るな…。

祐「おい、」

貴「……出て行け…出て言ってよ…!!!!早くヴァリアーから出て行って!!!出て

け!!!!」

良く考えれば同じことしか言っていないのだが必死だった。

自分の場所が…いる所が奪われてしまいそうで。

近くにある石や土をかけた。

格闘的な技術は少しは持っているのに。

しかしそれはすぐに阻止されてしまう。

ノタユウキに腕を掴まれたから。

祐「…安心しろ、『ある時』が終われば俺は消える。ヴァリアーからもいなく

なる。」

貴「…。」

私は睨んだままだった。

祐「…とりあえず、帰るぞ。」

そういうとノタユウキは私を背負って帰りだした。