REBORN ―己の使命。そして存在― (ページ20)

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『アイツ』ページ20

Aを背負ったまま、俺達は飛行機…ってかヴァリアーの自家用ジェットみ

たいなやつだけどな。(←金持ち…)

とりあえず、座らせて、シートベルトを締めてと、色々面倒をみたけど、

Aは一向におきる気配全くなし。

(離陸するときの振動でも爆睡中。)

いくらボディーガードとは言え、ここまでくれば俺は執事か。って突っ込みたく

なってくる…。

(ザンザスの軽い殺気を感じたのはきっと気のせいだろう。)

―――

(日本まで飛ばします(← )

貴「やっとついたー!!」

おい、お前はずっと寝てただろ。

俺は夜、ずっと寝れなかった。

何故か、何故だ。理由は一つだ。

Aの寝像が悪いせいで、腕やら足やらががんがんぶつかって、結局寝れず

に朝を迎えた。

それを本人は知らないのか、あるいは知ってて嫌がらせなのか知らないが、全く

気付かない。

貴「あ、そうだ。私日本語ちゃんと喋れるか分からないから、たまに通訳よろし

くね。」

どこのお嬢様だ。…全く…。

その時、遠目にある人物が見えた。

それはなじみのある顔で、でも近寄りがたいようなオーラ。

『アイツ』に違いない。

俺の頭の中で一つの方程式が生まれた。それは…

『アイツ』＝近寄らない方がいい＝全力で逃げる!!

急いでホテルの場所を指示して、先に行かせ、後ろを確認すると、『アイツ』は

消えていた。

ホゥ…と一息つく。

貴「ユーキ、誰かいたの？」

祐「いや、なんでもない。早くホテルに行くぞ。」

その時、聞いてはいけない声が、すぐ近くで聞えた。

？「君、儂多祐樹だよね。」

・・・。

貴「…アンタ、誰。」

日本語に慣れていないせいもあるが、相変わらず、初めての人には冷たい口調の

A。

？「僕は祐樹に話してるんだけど。ねぇ、祐樹。」

祐「あ、あぁ…。Aは先に皆の所に行っていてくれ。」

貴「アンタの名前、聞いてからね。」

祐「A、後で俺が教えるから。先に行ってくれ。」

貴「…分かった。」

そういってAは反対方向に走って行った。

フぅ、と一息つ…く暇もなく、話しかけてきた人物――雲雀恭也に問いただされ

る。(と書いて脅されるともよむ。)

雲「いきなりアメリカ留学するって言って、すぐに帰ってくるってどういう用件

？赤ん坊には聞いたけど。」

祐「……あぁ。」

雲「それに僕を避けようとしたみたいだけど？」

祐「……………あぁ。」

それ以外の言葉が出てこなかった。