REBORN ―己の使命。そして存在― (ページ13)

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大事な紙袋ページ13

―次の日―

貴「兄さん!!久しぶりに一緒に町に買い物に行こう!!!」

そういってノックも何もなしに兄さんの部屋に入った。

そこにはスクアーロ(グラス投げられ済み)と兄さん、そして…ノタユウキがい

た。

貴「ねぇ!!行こうよ～…最近全然行ってないじゃん!!」

そういって腕を引っ張って連れて行こうとする。

本気ではなく、冗談半分に。

しかし兄さんは全然動かない。

ス「A…今は忙しいんだぁ…。」

・・・

うん。兄さんが忙しいのはよーーーーーーーーーくわかった。分かったよ。

だからさ……だからってさ………。

貴「(なんで…なんで………。)」

ノタユウキとなのーーーーー!!!!????←

貴「…。」

祐「何処に行きたいんだ？」

貴「ねぇ、なんでアンタなの？」

祐「おい…いい加減に名前覚えろよ。」

貴「ハァ!?…なんて呼べば言い訳？」

祐「…好きな呼び方で。」

そんなこと言われても…

貴「ノタユウキ、」

祐「なんでフルネームなんだよ。」

フルネームで悪いのか…？

じゃあ…『ノタ』？『ユウキ』？

確か日本ではファミリーネームが最初だから…『ノタ』がファミリーネーム…。

じゃあ、『ユウキ』で呼ぼうかな…？ファミリーネームで呼ぶのは色々めんどく

さいからな…。でも、『ユウキ』って言いにくい。

貴「じゃあ……『ユーキ』。」

祐「…。」

貴「何？嫌なら嫌っていいなよ。」

祐「いや、…いい。」

そういって何故かユーキは微笑んだ。

なに、名前を呼んでもらって、そんなにうれしいわけ？

貴「…、とりあえず、買い物するから、ユーキは荷物持つの手伝ってね。」

祐「はいはい、」

半ばあきれたように適当に返事をした。

――たっぷり4時間――

長すぎる。

重すぎる。

ほんと女って色々面倒だよな…。

ザンザスが行かない理由が良く分かった。

祐「そろそろ5時だぞ。」

貴「ちょっと待って!!あとこれ選ぶだけ!!すぐに決めるから!!!」

ベンチで休むこと5分後。本当に早めにAが帰ってきた。

手には小さな紙袋。

白の紙袋に紺色のその店のならしき英語がならんでおり、そのアルファベットを

金色でかたどられていた。

それも持つのかと思って手を出すと、「これは自分で持つの!」と軽そうな紙袋

を大事そうに抱えて日がおちそうな道を2人で歩き出した。