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第八話 ページ10

「善逸さん、失礼します」



「あ、Aちゃん!いらっしゃい!

炭治郎たち、もう行っちゃったから暇だったんだ」



やっぱり善逸さんにとってあの二人の存在はかなり大きいんだな



あの二人と一緒にいるときはあんなにも安心しきった音と匂いをさせるのに



今は少し心許ない感じが強くなってる



私にあの二人と同じ役割は果たせないかな



まだ善逸さんのことをよく知ってるわけでもないし



余計に口出しできる立場じゃないし



そもそも善逸さんは私といて嫌がってない?



「善逸さんは、どうして剣士になられたんですか」



「あー…女に騙されてできた借金を肩代わりしてくれた爺ちゃんが育手だったんだよね」



「なるほど、優しい方なんですね。善逸さんの育手の方は」



「確かに優しいけど…厳しかったなぁ、鍛錬辛すぎだし。

そういうAちゃんはどうしてここで働いてるの?」



え、まさか聞かれるとは思ってなかった



あんまり話したくないなぁ



「師範、、しのぶさんに言われたんです。なので」



「そっかぁ、じゃあ自分でやりたいとは思ってなかったってこと?」



そうだよね、そう聞こえちゃうよね



きっと、本当のことを言っても



彼は私のことを軽蔑したりなんて真似しない



でも、やっぱり本当のことを打ち明けるのは、怖い



人を信じてって患者さんには言うのに



私ができてない、医師失格だなぁ…



「違うんです。いや、違わなくもないんですけど…

私の話はもう止しましょう!なんにも面白くないので!つまらない人生なので!」



「あ、そ、そう?…ごめん、俺ちょっと厠行ってくる」



気まずくなっちゃったかなぁ



善逸さん、逃げるように厠に行っちゃったし。



申し訳ないことしたなぁ



ちゃんと全部正直に言った方がよかった、かな



でも、これ以上



誰にも嫌われたくない。

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翡翠 - 続き楽しみにしてます!これからも無理しない程度に更新頑張って下さい! (2020年4月21日 20時) (レス) id: 040119bf1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゅばぼん | 作成日時:2020年4月19日 17時

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