痛覚味覚ない系女子の御話 (ページ4)

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第二話ページ4

「なほ、どうしたn…そういうことね」

なぜなほが私を呼んだのかわからなかったけど、納得です

先日、蝶屋敷に運ばれてきた善逸さんが

ギャーギャーと騒いでますね

なほじゃあ手に負えなくなってしまったんだね

今日は師範は柱合会議、カナヲは任務、アオイは薬の調達と出払っているので

患者さんたちを、きよ、すみ、なほ

そして私の四人で看なければならないのです

「教えてくれてありがとう、なほ

なほは伊之助さんを看てあげてくれると助かるなぁ」

「わかりました！」

善逸さんの横の寝台で寝ている伊之助さんの元に駆け寄るなほ

まだ小さいなぁ、なんて

そんなこと考えてる場合じゃないんですよね

今はこのうるさい善逸さんをなんとかしないと

「善逸さん、どうかされましたか」

なるべく優しい口調で話しかける

彼は耳がいいそうなので、口調は大事ですよ

「あ、Aちゃん…今日の分の薬飲んだか忘れちゃって…」

「それで不安になったんですね。

大丈夫ですよ、残りのお薬の数、数えれば分かりますから！」

「あ、確かに…ありがとう…Aちゃん」

「いえ、私もそういう事ありますから。

ただ、次は騒がずに、落ち着いて。焦ってしまったら私を呼んで下さい

大体はこの屋敷にいますから。きっとすぐ来ますので！

この部屋はあなただけのものではないことを忘れずに」

これで落ち着いてくれるといいんですけど

「わかった…」

よかった、落ち着いてくれたみたいです

涙と鼻水は相変わらず止まってませんけども

「あ、そういえば今日、この部屋に

新しい患者さんが運ばれてくるみたいですよ。お知り合いだといいですね」

「炭治郎がいいなぁ…ズビッ」

(炭治郎…？)

鼻水をすすりながら言われたその人が誰なのか

その人と出会って変わってしまうなんて

どこの誰が想像しただろう