拾肆 ページ16
中也Side
「中也お兄ちゃんはお砂糖いくつ?」
中也「あー...2個だな。」
「2個だね。ちなみに私は4個なんだよ。」
芥川達が出口へと入った後、俺は蔓から開放されたが夢の世界では能力は使えず何の力も無いひ弱な人間、と云う事にされた。
そして今は露西亜風の椅子に座り、Aがカップに紅茶を注いでいるのを見ていた。テーブルにはクッキーやケーキ、マカロン等沢山のお菓子が置かれている。まるで此処はエリス嬢に読み聞かせた事のある不思議な国のアリスの世界だ。
「はい、どうぞ。」
Aが俺の前なティーカップを置き、俺はティーカップを手に取ると一口飲んだ。
中也「味がする...」
「夢の世界ではちゃんと味がするようにしてるからね。だからケーキとかクッキーも美味しいよ。」
そう云いながらAは美味しそうにクッキーを頬張り、俺もクッキーを齧ると確かに甘い味がした。
「でも本当に嬉しい。中也お兄ちゃんとこうしてお茶できるなんて夢みたいだよ。あ、此処は夢の世界だね。ふふ。」
中也「...何で俺と話がしたかったんだ。俺は偶然あの時手前を助けただけなんだぜ。」
「偶然でも嬉しかったんだもん。だって中也お兄ちゃん、普段は人を殺 してるんでしょ?」
中也「!?」
「私わかるんだ。今迄そう云う人沢山見てきたから。普通人を殺 してる人が人を助けるなんてあり得ない。にも関わらず中也お兄ちゃんは私を助けてくれた。それは中也お兄ちゃんが優しい心を持ってるから。その証拠に中也お兄ちゃんはずっと前に大事な仲間を失ったんじゃないの?」
中也「...6年前の龍頭抗争。其処で俺の仲間 6人が澁澤龍彦に殺 された。」
「あ、コレクターの人だね。白麒麟って呼ばれてた人。」
中也「会った事があんのか!?」
「あるよ。フェージャお兄様と一緒に。でも死んじゃったみたいだね。」
Aはそう云いながら紅茶を飲み、空に浮かぶシュークリームを手に取ると食べ始めた。
「そういえば暫くフェージャお兄様も澁澤龍彦も何処かに行っちゃったんだっけ?何してたんだろ....ん?そういえば中也お兄ちゃんと何か云い合ってた背の高いお兄ちゃん居なかなったね。もう先に帰ったのかな?」
中也「彼奴は異能を無効化する異能だ。触れた相手の異能力を使えなくしたり異能力自体が効かねえんだよ。」
「あ、なら夢の世界には行けないね。」
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夏verの太宰さんガード固くね?
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作者名:迷ヰ猫 | 作成日時:2019年7月16日 1時