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優しく置かれた湯呑からは湯気が立ち、

仲良く三本並ぶ団子は、俺のばあちゃんの大好物。



『ふぅ〜ん。まだ壊れてなかったの、あの祠。』

『まだ、って…ひでーな。一応俺の御社なんですけど。』

『仮のね。だから言ってるのに。僕の御社に一緒に住めば?って。』

『やーだね。俺は俺だけのものが欲しいの!誰かの家に居候なんてぜってーやだ!!』

『はぁ、何を今更…』



呑気にばあちゃんを思いながら団子を食べる俺と、

その目の前で繰り広げられる訳の分からん会話。

もう次に何が起こっても驚かない自信があるわ。


そんでもって、



「なぁ、ところで俺の願いは……」

『そういえば!今年もやるよ?僕の祭。』

『ほんとか!?』

「……」




俺の願いが叶うのはまだ先らしい。



「…つーか、何。"僕の祭"って…」

『そのまんまの意味。』

「はぁ?」

『春になると催される、知の神を崇める祭だよ、大ちゃん。』

「崇める…」

『そ。…祭は一週間にも渡り行われて、祭の最終日には知の神である僕が直々に人に姿を変え、舞を披露するの。

ま、誰も舞を踊っているのがほんとの神だとは思ってないけどね。』



どう?ありがたい祭でしょ?


そう言って笑う侑李が、なんだか寂しそうに見えた。



"願う者や、信じる者が居れば、どんなモノにだって神は宿る。"



誰かに信じられて、望まれる存在であり続けるのが仕事の神様は、

みんなから好かれているようで、本当の姿は誰も知らない。


寂しいやつ。



名前の話をした時の涼介や

今の侑李が寂しそうに見えたのは、

俺が、そんな風に神様を見てしまったから。



『俺、祭行きたい!!大ちゃん連れてって!!』

「はぁ?なんで俺が…」

『だって、俺たちは人の力を借りないと人間の姿になれないんだよ。祭や信仰とかで力が強まったときは別として、普段の力じゃ人間には見えないからね。』

「…そんなの知らん…どうせ見えないんだからふら〜っと行ってテキトーに屋台のもん取っちゃえばいいじゃん。」

『…分かった…じゃあ大ちゃんの願いは無しってことで………』

「な!ずりーぞそれは!!」

『パンチラ、合コン、ラブレター……』

「やめろやめろ!!呪文みたいに言うな!!分かった!分かったから!!一緒に行くから!!」


だからかな、


『だって!やったな、ちぃ!』

『助かるよ、大貴。』

「〜〜〜!!!!」



もう少し、この神様たちと一緒にいたいと思ってしまうのは。

▽→←▽



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くるすけ - 更新待ってます!すごく面白くてお気に入りです! (2019年8月9日 15時) (レス) id: 8dac6d8dcd (このIDを非表示/違反報告)
涼介 - もう一回風邪で弱ってる山田くんがみたいです!!看病するのはベストの誰かで!よろしくお願いします (2017年2月16日 0時) (レス) id: 6fa2c940cb (このIDを非表示/違反報告)
山田マンボウ(プロフ) - R.Y kanoさん» 了解です!少し遅くなると思いますが気長に待って頂けるとありがたいです(´‘▽‘`) (2017年1月8日 10時) (レス) id: dbfe6d342f (このIDを非表示/違反報告)
R.Y kano(プロフ) - 山田くんが誰と出かけるかをJUMPで言い争っていて最後は薮くん落ちというのを見たいです!! (2017年1月7日 23時) (レス) id: a5bce0f0db (このIDを非表示/違反報告)
山田マンボウ(プロフ) - すずすけさん» 了解です!ありがとうございます(´‘▽‘`) (2017年1月7日 1時) (レス) id: dbfe6d342f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山田マンボウ | 作成日時:2016年11月11日 17時

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