貴方を愛します【SILK】 ページ2
「ねえシルク。私のこと好き?」
「好きだよ。大事な幼馴染だから」
私とシルクは幼馴染で、昔から一緒。あ、でも、私はFischer'sには入ってないよ。皆楽しそうなのに、私が入ったら邪魔かなぁって。
……そう。昔から一緒だから、私とシルクは幼馴染以上の関係にはなれない。兄妹みたいな感じで、恋人になんか、なれるわけない。
「シルク、今日遊びに行っても良い?」
「おう」
私たちは大人になったけど、君は私に素っ気無いままで、私は君に、想いを伝えられないままで……。
こんなんじゃダメだよね。
なんて心ではそう思ってるけど、中々告白なんて出来ない。
『幼馴染で仲良し』っていう今の関係を、壊したくなくて。
「シルクは昔から変わんないよねー」
「お前も変わんねーよ」
嘘。そんなに私のこと見てないくせに。ずーっと好きだったのに、シルクは全然気づいてくれない。
これってやっぱり、私がダメなのかなぁ。
シルクはYouTuberとしてすっごく人気になっちゃって、女の子のファンもたくさんいる。もちろん他の皆も。
だから私の入る隙間なんて、全然なくなっちゃった。
私を一人の女性として見てくれる日なんて、来るのかなぁ……?
なんてことを考えてたら、また今日が終わる。
今日も、シルクに想いを伝えることが出来なかった。
《俺、お前に伝えることあるわ》
なんて連絡が来たのはお昼の話。伝えることって、何かな。
もう金輪際関わんないでくれ。とかだったらどうしよう。私、なんかしたっけな。それとも、好意持たれるのが嫌なのかな。
そうやってマイナスのことばっかり考えて、シルクの家に行った。
「お邪魔しまーす」
「おう。いらっしゃい」
いつものようにシルクの家に入った。とりあえず床に座って、伝えたいこととやらを待つ。
「これ、受け取ってくんね?」
シルクが差し出してきたのは、真っ赤なバラの花束。
「花言葉、意識して選んだ」
少し頬を赤く染めてそう言ったシルク。
……嘘、だよね?だって、赤いバラの花言葉は…………。
「こんなこと言われちゃ迷惑かも知んねぇけど、俺お前のこと好きだ。幼馴染としてじゃなくて、一人の、女として」
「…………私も、好き」
どうしようもなく嬉しくなって、私はシルクに抱き付いた。
愛しい貴方からは、ほのかにバラの香りがした______
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赤いバラの花言葉 『貴方を愛します』
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星風宝(プロフ) - 夜神月 桜花さん» 書いてくださりありがとうございます、めっちゃ面白かったです (2018年1月13日 21時) (レス) id: dd31b46494 (このIDを非表示/違反報告)
夜神月 桜花(プロフ) - 星風宝さん» 了解しました! (2018年1月12日 17時) (レス) id: 4397742930 (このIDを非表示/違反報告)
星風宝(プロフ) - めっちゃ面白いですね、リクエストなんですがリナリアで花言葉は私の恋に気づいてください、ぺけたんさん希望としてはハッピーエンドが良いですがまかせますよろしくお願いいたします (2018年1月10日 16時) (レス) id: dd31b46494 (このIDを非表示/違反報告)
れやーと - 夜神月 桜花さん» 書いてくれてありがとう!!慌ただしい中で、主人公の言葉に応じてくれるマサイさん好き。うん好き()また暇なときにでもリクするね〜!! (2018年1月10日 1時) (レス) id: 560fb3554a (このIDを非表示/違反報告)
夜神月 桜花(プロフ) - れやーとさん» うううううううん!頑張るよ!! (2018年1月9日 21時) (レス) id: 4397742930 (このIDを非表示/違反報告)
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