白羽家の日常！ (ページ7)

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(琴音side)

『みんな、おはよー！』

明るく、元気に聞こえるように、振舞わなきゃ

大丈夫、私ならできるよ

誰にも心配されないように、前向きな自分を演じるの

そういうの、一番得意でしょう？

大丈夫、私ならできるから

だって、本当の自分なんか

誰も見てくれない、

誰も気づいてくれない、

誰も知ろうとしないから

大丈夫、私ならきっと、上手くやれる

今度こそ、失敗しないから

「おはよ、お姉ちゃん…」

空真

この子は気づかないだろうな

あまり私と関わろうとしないだろうし

「ふぁ～ぁ…はよ、琴姉…」

竜真

この子も気づかないだろうな

いい意味でも、悪い意味でも純粋で単純だから

ニッコリ笑っていつものように過ごしていれば大丈夫

「おはよう、琴音姉ちゃん」

斗真

この子は危ないかも

人の感情とか、体調不良に人一倍敏感だから

あの時に一番最初に気づいたのは斗真だった

でも、今日は竜真といるだろうし、大丈夫か

「ごめんね、琴音

朝ご飯の準備から全部、任せちゃって」

そして、來真

この子が一番めんどくさい

私と血を分けあった双子の片割れだからか、全てを見透かされているようで気持ち悪い

私と同じ思考をしてるからね…

『気にしないで、來真
いつも作ってくれてた、ってお父さんから聞いたよ
これからは私も作るから休んでね』

「いいよ、ボクがやるから」

『少しはお姉様を頼りなさい！

さ、ご飯食べちゃいな』

「うわっ、美味そう！！」

「いただきます」

『はい、どうぞ！

斗真はお粥にする？作ってあるけど…』

「…いい、ご飯食べる」

『そっか、じゃあ今準備するね』

「ありがとう、琴音姉ちゃん」

『いいえ、ちゃんと食べれるようで良かったよ』

「琴音姉ちゃんは食べれてないらしいね」

椅子に座り、手を合わせながら言う斗真

なんで知ってる？

お父さんが言ったの？

まぁ、どちらにせよ誤魔化すだけだし…

『あとで食べてるだけだよ
まだ少し仕事のことでしなきゃいけないことが残ってるからね』

「…活動休止中なのに？」

『…色々あるのよ』

「……そうなんだ」