G ページ21
A【だから、これでおしまい。】
さみしそうに微笑みながらも、
俺の目を真っ直ぐ見据えて言った。
Aの強い目に、俺は何と言えば信じてもらえるかを考えたけど、思い付かなかった。
G【...】
A【まだ、カイトさんの話してなかったね】
G【...あぁ。】
A【その前に顔洗ってきていい?自分の顔、どうなってるか怖いんだけど】
G【相当だから】
A【...(怒)】
真顔で睨み付けながら、バスルームに入っていったA
Aとのキス。
腕の中に抱き、キスをしてるのに...
凄く切なくて、胸が苦しかった。
最近では、キスをする事にそれほど大きな意味をもたなくなっていた俺。
キスをしても感情的になる事などなくなっていた。
俺だって、キスをして、幸せに感じたり、愛しさを感じたりする事もあったけど...、Aには、切ない感情が溢れた。
胸が苦しくなる...そんなキスは初めてだった。
Aの事になると、自分自身戸惑う事ばかりだ。
...
...遅い
顔洗うのって、そんなにかかる?
アイツ、大丈夫か?
G【A?】
ドアの外で声をかけた
A【はい?】
G【大丈夫?】
A【うん。大丈夫だよ。】
取り敢えず、生きてた...
G【どんだけ化粧とんのに時間かかってんの?】
A【あ、あ〜。ゴメン。ここバスタブあったから...寝てていいよ】
こいつ...俺を待たせておいて、風呂入ってる...
G【俺、待ってたんだけど(怒)】
A【あ〜、ゴメン。待たなくていいよ】
呑気な声して...心配してんのに(怒)
G【...ドア開けるぞ(怒)】
A【え?やだ!!ちょっと!本当にやめてよ!マジでやだ!バカじゃないの?!本当に開けないでよ!開けたら怒るから!】
G【...】
凄い言われよう...(怒)
ドアを一瞬開けてすぐ閉めてやった
A【きゃ〜!変態!最低!(怒)】
G【いい歳して、騒いでんじゃねぇよ。乙女か!(笑)】
A【いい歳だから、嫌なのよ!バカ!】
G【バカ?そんな事言っていいの?又開けるぞ(笑)】
A【...入りたければ、どうぞ】
G【え?】
A【どうぞ、ご自由に】
G【いいの?】
そーっと覗くと、すっかり着替え終わってる...
A【嫌がらせのレベルが小学生(怒)】
軽蔑の眼差しって、この眼差しを言うんだろうな...
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作者名:yui | 作成日時:2017年12月2日 14時