G ページ15
真由美との電話を終え、部屋に戻った。
Aは、まだ眠っていた。
眠るAの髪を撫でた。
Aは、自分の辛さを他人には話さない。
全部、自分の中にしまいこむ。
俺に心を見せてほしい。
俺を頼ってほしい。
俺が力になるから。
明日、カイトさんがイタリアに来る。
それをAに言わなくてはならない...
会ってAに何を言うつもりだ？
今更別れたくないなんて言ったら、
俺は何をするかわからない。
俺自身、人にとやかく言える人間ではないのは、わかってる。
だけど、Aに関しては黙っていられない。
Aは、俺のそばにおく。
俺がAを笑顔にしてやる。
もう、引かない。
あんたにはAを渡さない。
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眠れずにベッドで横になっていた。
隣のベッドで、気配がした。
Aが、起きた？
Aを見ると、まだ布団の中。
勘違いか...
俺も眠らなきゃ...
そう思い、目を閉じた。
...A？
ベッドから体をおこし、Aをみた。
泣いてる...
そっと、布団を覗いた。
Aは、両手で口元をおさえて、声をもらさないように泣いていた。
Aと目があった。
俺を避けるように、反対を向こうとするAの肩を掴んだ。
G【俺に隠れて泣くな】
俺の手を逃れ、反対側に逃げようとするAの腕を掴んで、強引に抱き寄せた。
G【逃げても捕まえる】
それでも、俺の胸に手を押しあて、逃れようとするA
G【俺がいるよ】
そう言って、抱き締める力を強めた
俺から逃れる事を諦めたのか、俺の胸に押しあてたままの両手に額をつけて静かに泣きだした。
...
Aが泣き止んだ後も抱き合っていた俺達。
G【俺を見て】
そう言っても、Aは俺を見ようとしない。
G【こっちみろ】
両手で頭をもち、顔をあげさせた
A【やめて】
G【やめない】
A【酷い顔してるから、嫌なの！】
G【そんな変わらないけど(苦笑)】
A【どういう意味よ！(怒)】
G【眉毛無くなってる(笑)】
A【やめてよ！だから、】
G【別にいいんだって...Aなら】
G【A、俺...お前が好きなんだ】
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作者名：yui | 作成日時：2017年12月2日 14時
