会いたい人は...４ (ページ6)

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K-G2 ページ6

G【何か出来る事は...】

ｶｲﾄ【...Aは、望んでないよ。】

ｶｲﾄ【むしろ俺達が何もしない事を望んでる...周りに危害が及ばないようにな...】

G【傍にいてやるだけでも】

ｶｲﾄ【俺も...そうしたい...】

G【守ってやりたいんです】

ｶｲﾄ【...】

静かに俺の目を見た。

ｶｲﾄ【Aが一番嫌がる事知ってるか？】

G【...】

ｶｲﾄ【Aが一番嫌がる事は、自分が傷つく事じゃない。自分のせいで他人が傷つく事なんだ。】

ｶｲﾄ【アイツにとって、それは生死に関わるくらいの問題で、俺達が考えるほど甘い話じゃない。】

G【それでも守りたいと言ったら？】

ｶｲﾄ【どうだろうな...Aなら...関係を切るかもな】

全てわかっちまうんだな...

G【...俺と...もう会わないって...】

Aの口からでた言葉に胸が痛んだ。

ｶｲﾄ【...そっか】

カウンターに両手置き、それを見つめて
大きく溜め息をついた

ｶｲﾄ【俺も考えるよ。Aがどう言ったって傍にいて、どんな事をしてでも守ってやりたいって...】

心から願っている事が伝わってくる

ｶｲﾄ【でも、俺が守ってるつもりでも、Aにとっては、ケイさんの記憶と重ね合わせて、二重の不安と恐怖に苦しむんだろうな。】

ｶｲﾄ【何度も何度も死のうとまでした、あの苦しみを又あじわわせるのか？】

ｶｲﾄ【本当は、こんな事言ってる場合じゃないのはわかってる。...でも、俺は、近づき過ぎたよ。アイツが心から嫌がる事は、怖くて出来ねぇんだ。】

G【カイトさん...】

ｶｲﾄ【情けねぇよな...いい歳して(苦笑)】

それから、お互い黙ってしまった。

しばらくして、ホテルに戻った。

日本に来たのが数時間前とは思えないほどの疲労を感じていた。

Aを知らなかった。

過去に何かあったとは予想してたけど...

壮絶すぎて、自分には手に負えないという気持ちにもなっていた。

カイトさん...俺の方こそ情けねぇよ...

カイトさんの想いの強さと、Aを想う深い愛情に、敗北感を感じていた。

何だよ...俺なんて出る幕ねぇじゃん...

クソ！二人して、ごちゃごちゃしやがって！

そんなに想ってんなら

さっさと、くっつけよ！

そして、一分でも、一秒でも早く、

Aを幸せにしてやってくれ...