会いたい人は...４ (ページ49)

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G ページ49

朝から鳴り響く電話に目を覚ました。

寝ぼけながら、電話にでると

A【おはよう！起きてる？】

G【...今、起きた】

A【あ、寝てた？ゴメン(笑)じゃあ、もう少ししたらかけ直すね(笑)】

イヤイヤ...そこ気遣う必要ある？もう、起きてるんだから...

G【もう、起きたから大丈夫(苦笑)待ち合わせ10時だよね】

A【そうなんだけど...何か、早く用意し過ぎて...(笑)】

G【今、何時？】

A【７時】

G【早いよね】

A【はは(笑)】

G【早く用意しても、どこもやってないよね】

A【...そうですよね】

G【東京の二の舞だよね】

A【...その通りです】

G【...】

A【スミマセン。出直します...】

電話を切ろうとするAに

G【楽しみなの？】

A【うん】

G【俺と行くのが？】

A【...うん】

G【待ちきれない？】

A【大丈夫...待ちます】

ヤベェ、可愛い

G【もう用意できてるなら、俺の部屋来てなよ。これから用意するから、部屋で待ってれば】

A【いいよ！邪魔なだけだし】

G【いいから！俺を早起きさせた責任とれ】

A【お言葉ですが、早起きは悪い事じゃないですけど...】

G【いいか悪いかは俺が決めるの。いいから早く来い！】

A【わかりましたよ。結局、俺様なのよね...】

G【聞こえてるけど(怒)】

A【これから向かいまーす】

ふてくされた声だしやがった。

Aは、子供かと思うほど素直な発言をする一方で、大人ならではの人との距離感の保ち方を知っている。

どちらか一方なのが普通だ。

Aは、両方を同時に繰り出す。

俺は、Aのこれに弱い。

カーテンの隙間から溢れてくる光の強さで、天気がいいとわかる。

今日は、どこに行くつもりかな。

まぁ、イタリアなら街中を歩くだけでも観光してるようなもんだしな...

プランを考えるほどでもないか(笑)