Y ページ40
イタリアで、２年３ヶ月過ごした。
改めてコンシェルジュの勉強を一からさせてもらった。
人との関わりが何より大切な仕事...
ずっと人との関わりを避けてきた私には、かなり大変だった。
だけど、大変さに比例するようにやりがいを味わえる仕事でもあった。
来週末、帰国する。
私と交代するかのように、真由美さんがイタリアに行く事になった。
結婚が決まったの。
見てるこっちも幸せな気持ちになるくらい、幸せオーラ満開の真由美さん。
「ズルズル付き合ってると、タイミング失うわよ」
痛い...
的確に私の不安を射ぬいてくるあたり...
さすがね...
そうなんです。
実は、私...不安でいっぱいです。
少し前までは、二人で、そんな話してたんだけど...
最近、その話題に関しては、避けられてるような気がする。
まぁ、お互い、いい歳だし...
今更、結婚って形にこだわらなくてもいいのかもしれない...
今のままだって、充分幸せだし...
そう思うようにしてる。
カイトさんに話してみたら？という真由美さんのアドバイスは、実行できぬまま
だって...
これ以上求めたら、
全て無くしそうで怖いっていうのが、
一番の本音。
真「あ！そうそう...
週末のお祝い会にクォン君来るわよ」
A「え？！本当？！」
真「先月、除隊したの。
今週はフランスいるらしいのよ。
結婚の話したら、イタリア寄ってくれるって」
A「そうなんだぁ(笑)久しぶりだなぁ！
又会えると思ってなかったから、凄い楽しみ！」
真「あいかわらず、調べたりもしないのね...(呆)」
A「そういうの苦手で(苦笑)」
真「あのさ...」
珍しく、困った顔してる？
A「ん？」
真「カイトさんの事、好き？」
A「何よ、突然(笑)」
真「いいから答えて。誰よりも好き？」
A「...うん。」
真「なら、クォン君の前で、不安そうな顔とかしちゃダメよ」
A「何いってんの？」
真「ほら...、あの人心配性だから(苦笑)」
うん。確かに！心配性で、お節介(笑)
A「大丈夫よ(笑)
そもそも、私、不安なんてないし(笑)」
真「はぁ..」
大きな溜め息をつかれてしまった
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作者名：yui | 作成日時：2017年11月20日 14時
