会いたい人は...４ (ページ19)

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G-K ページ19

Aの電話の後、もう一人、ハッキリさせなきゃならない人がいた。

その人に電話した。

G【もしもし、今、大丈夫ですか？】

ｶｲﾄ【...あぁ】

ん？カイトさんの声か？

G【カイトさんですよね？】

ｶｲﾄ【あぁ】

いつもと違いすぎる雰囲気に怖じけずいてしまう

G【俺、今日帰ります。その前に会って話したい事があるんです】

ｶｲﾄ【...別にいいけど】

G【今、どこですか？】

ｶｲﾄ【今、店にいるよ】

G【じゃ、これから行きます】

〖Birds〗につき、ドアを開けて驚いた。

充満するアルコールの臭い

カウンターの上には、酒の瓶がゴロゴロ転がってる。

これ全部飲んだのか？

タッピョンでさえ、ここまで飲まない

カウンターに突っ伏して寝ているカイトさんに声をかけた

G【大丈夫ですか？】

ｶｲﾄ【大丈夫じゃない(苦笑)】

G【どんだけ飲んでんですか】

ｶｲﾄ【あぁ、どうかな...わかんねぇ(苦笑)】

昨日の夜は、コーヒーを飲んでた筈だ

G【あれから何かあったんですか？】

ｶｲﾄ【...終わったよ。】

G【え？】

ｶｲﾄ【夜、Aから電話があって、サヨナラ言われたよ(苦笑)】

G【...】

ｶｲﾄ【どんなに止めたって、俺の言葉は届かねぇんだ。ケイさんの事になったら、俺の出る幕なんてないんだよ(苦笑)】

泥酔して、カウンターから顔を上げることすら出来ず、顔を横に向けて俺を見上げ、力なく笑った。

鈍く、弱々しい目を見ていたら、

猛烈に悔しさと腹立たしさが襲った

この世の終わりみたいな顔しやがって

正直、うぜえ。

なのに、Aが好きなのはこいつ

俺じゃない

G【しっかりしろよ。】

G【まだ、何も終わってないし...、始まってもないだろ？】

G【サヨナラ言われた？
あんたは、たった一回言われただけだろ？
俺がAに何回、もう会わないって言われたと思ってんだよ！】

G【そんなんで、この世の終わりみたいな顔しやがって...ふざけるのも大概にしろよ！】

カイトさんが顔をあげた。
怒りの表情で俺を睨み付ける

G【Aはあんたが好きなんだ。
どう頑張っても俺じゃねぇ...】

G【だけど、あんたみたいな奴にはAは渡せない】

G【俺がもらうから】

G【一生泣いてろよ】

カイトさんを一瞥して、ドアに手をかけた時、

ｶｲﾄ【ちょっと待て。】

ｶｲﾄ【Aは渡さない。誰にもな】

カイトさんの目に力が戻った。