会いたい人は...３ (ページ4)

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室長から見せられたものは、
昨日の私とクォンさんの動画だった。

驚き過ぎて、言葉を失った。

「これがSNSで拡散されている。これは、クォン様と君で間違いないか？」

クォンさんは勿論の事、見る人が見れば、私だという事も容易にわかってしまう程、鮮明な画像だった。

ごまかす事など出来ない。

「...はい。」

「そうか...説明してもらえるか？」

「...はい。私とお客様は、友人です。偶然、飲食店でお会いして友達となりました。この日もご一緒していました。お騒がせして申し訳ありません。」

「ホテルの規則は、わかっているか？」

「..はい。承知の上で友達となりました。」

「お客様からの御要望は、忘れてないね？」

「はい。」

「そこまでわかっているなら、もう何も言うことはないな...」

「Aさん、ホテルの信用を著しく失墜させた責任は重い。処分が決まるまで自宅待機するように。」

「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」

「Aさん、残念だ。」

深く頭を下げた。

退室しようとドアに手をかけた瞬間、

コンコンコン

「失礼します」

真由美さんが入室してきた

「どうした？」

口をはさもうとする私を目で制し、真由美さんは、言葉を続けた

「お話したい事があります。
Aさん同様、私もクォン様と友人関係です。
私もクォン様と飲食店でご一緒した事があります」

目を丸くしていた室長は、ため息をつきながら

「君もか？」

「はい。申し訳ありません」

真由美さんは、深く頭を下げた。