会いたい人は...３ (ページ3)

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怠い身体を引きずるように出社した。

何だろう...行き交うスタッフ達の様子がおかしい。

挨拶しても、返ってくる声は小さかったり、無視する人までいた。

何より、私を見る目が私を拒んでいるようで、不安がつのった。

ロッカールームに入ると、客室係の後輩達が、私のロッカーの回りで集まっていた。

「おはようございます」と声をかけると、

皆一様に驚きながらも、
「おはようございます」と返してくれた。

ふと、手元を見ると雑巾を持っていて
「どうしたの？」と聞くと、

「ロッカーが汚れてるの気になって(苦笑)」
「もう少しで終わりますから！」
と、ロッカールームから出されてしまった。

数分後、「お待たせしてスミマセン！」
と出ていった彼女達

ロッカーに向かうと、彼女達が何をしていたか、わかってしまった。

ロッカーに本当にうっすら残っている

"やめろ‼"の文字

...皆で消してくれてたんだね

今、私に何かが起こっている事を悟った。

制服に着替えてスタッフルームに入ると、
ユキちゃんが「Aさん！」と、私のもとに走ってきた。

泣きそうな顔で、何か言いたげだけど何も言えない様子

「Aさん、室長室に」大月さんが厳しい表情で、私を呼んだ。