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また名前もよく分からない子に話しかける。



「あれ?さっき見かけたんだけど…」



さっき?でも鞄も無いみたいだ。帰った?

朝から彼奴らに?



教室に戻るとメッセージアプリを開き、
またあいつら?と打ち込み送信した。


すぐに既読になり、返事がくる。



『うん』



あぁ。今日こそ痛い目に合わせてやる。


そう意気込んだが、読まれていたのか
『絶対喧嘩はだめ』と先に送られてきた。




どうして駄目なのか。


順平を虐める奴が居なくなれば平和になるのに。


説得をしようと今日も家に行くと伝える。


今度は何分も返信が来なかった。



『ごめん。しばらく会えない』

『どうして?』

『僕が会いたくない…』



理由を聞く前にHRが始まるチャイムが鳴る。




『顔を見られたくないから』



その一言をそっか、と呑んでしまった
私がいけなかった。





それから順平は学校に来ることも




私と会うこともなかった。





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作者名:八重樫 | 作成日時:2021年3月4日 1時

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