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『順平、Aと撮った写真見て凄く良い顔してて』
『写真?』
『飾ってあったじゃん?リビングに』
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『順平、この子全部写ってんね』
『うん。小さい頃から一緒なんだ』
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『"僕の大切な人" って言ってた』
電話越しに息を飲むのがわかった。
きっとAも後悔してるんだ。
『…ありがとう、虎杖くん』
『どういたしまして!また会おうな』
『またって…会ってくれるんだ』
『そうでも言わないと居なくなりそうっていうか?』
"また" を言わないといけない気がした。
居なくなるのはAなのか俺なのか。
『じゃあその時は私の事、知ってもらおうかな』
『まじ?楽しみにしてる!』
きっと次会う時は見えてる世界を教えてくれる。
その時がいつになるか分からないけど。
また会えることを信じて電話を切った。
電話を切った数分後。
スタンプが送られてきた。
なんて返そうか迷っていると釘崎に覗かれ
「女だ!」と茶化される羽目になった。
虎杖悠仁の独白Fin
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作者名:八重樫 | 作成日時:2021年3月4日 1時