嘘と後悔と優しさと。 (ページ17)

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｢なんか分かる？｣

｢んー…よく分からないけど、私は "何もしてない"よ｣

何もしていないことは無い、俺はそう思う。

多分、互いが互いを避けた。

「順平に大事にされてたんだな」

そう言って笑えば、少し寂しそうな顔をする。

「あと、聞きづらいんだけど…これ見える？」

そう言って低級呪霊を見せた。

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『吉野順平にとって大切だから、もしくは…』

『自分の術式で避けた？』

『その通り！悠仁賢くなったね～』

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五条先生に言われた事を確認する為。

見えて祓えるなら高専に。

保護をするという捉え方もあると思うけど。

「何も見えないよ」

「…そっか、ならいいんだけど」

呪霊を持っている俺の手を見てそう答えているが、
多分嘘をついてる。

でも問い詰めたりはしない。

無理には誘いたくないから。

できるならこの道を知らないで欲しい。

順平の大切なものを一つでも守りたい。

完全に俺のエゴだけど。

じゃあな！と待機してる伊地知さんの元へ走る。

不安そうな顔をしている伊地知さんに

「見えないってさ」

そう嘘をついた。

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