私の弱点 ページ41
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「あ、みっきー」
田村「気味が悪い呼び方をするのはやめろ!」
今日は委員会がなく退屈だったので、話し相手を求めて建物の中をなんとなく歩いていると会計室に入ろうとしている同じ四年生の田村三木ヱ門と出会った。
組は違うけれど彼とは結構話すし、いじりがいがあるので私は好きだ。
「これから委員会?」
田村「もちろんだ、Aは休みか?」
「そうなの、それで暇だから話し相手を……団蔵、左吉に左門こんにちは!」
『こんにちは!』
田村「勝手に入るな!!」
相変わらず三木ヱ門の声量が大きいツッコミは面白い。
彼の制止を無視して会計室の戸を開けると潮江先輩以外の委員が全員仕事に励んでいる…?
「なにかしていたの?」
団蔵「い、いやぁ…」
左吉「僕はやめろと止めたんです」
団蔵「俺、字が下手だから練習として指で机に文字を書く練習をさせられてまして…」
「こわっ!さすが地獄の会計委員長。一年生にも容赦がない」
田村「だがこいつの字は本気で汚いぞ」
四年生の私でも団蔵の字が汚いと言う噂は聞いたことがあったけど…それならなぜ字ばかり書いて記録が重要な会計委員に…?潮江先輩、誰でもよすぎやしないか…?
左門「それで机に書くだけでは面白くないので我々の背中に字を書いてちゃんと伝わるか練習させていたんです」
「へぇ、すごくいいじゃない」
左吉「ですがこいつがそれを真面目にやるはずもなく…」
団蔵「左吉、結構脇が弱いんです」
「うん、くすぐってるねそれは」
田村「ほら潮江委員長がいらっしゃる前に元になお……」
左門「……東西南北ですか?」
「正解!!」
田村「A!!!」
それにしても下級生の急に考えるゲームほど面白いものはない。最高の暇つぶしになりそうなので早速私も試してみる。
楽しいし三木ヱ門もおちょくれるから一石二鳥だな
団蔵「先輩!俺、先輩に書いてもいいですか!?」
「もちろん!」
団蔵「………はい!わかりますか!?」
「紅。別に下手じゃないじゃない」
団蔵「お〜!!やっとわかってくれる人が現れた!」
左門「A先輩すごいですね!」
嬉しそうに笑う団蔵と左門になんやかんや興味津々の左吉…やっぱり後輩から得られる栄養というのは食堂のおばちゃんが作る食事に匹敵するんじゃないだろうか
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八重(プロフ) - ゆずこしょうさん» ありがとうございます〜!ご期待に応えられるように頑張ります! (3月21日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこしょう(プロフ) - こんな作品待ってました!これからも頑張って下さい! (3月21日 13時) (レス) @page32 id: e261693cf6 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - リンちゃんなう!さん» 嬉しいコメントありがとうございます!ぜひこれからもよろしくお願いします! (3月20日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
リンちゃんなう! - 夢主ちゃんの性格が好みです!楽しくて一気読みしました!続き楽しみにしてます^^ (3月20日 17時) (レス) @page22 id: 99c0a2ef87 (このIDを非表示/違反報告)
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